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2010年 02月 07日
![]() 先日のプランソンG&Tのテイク違い騒動で、マトリクスのサフィックスが1904年前後で書き換えられた可能性があることがわかりました。 それに関連して、クーベリックの1902年G&Tにも、同じようなテイク違いがあったのを思い出しました。 Alan Kelly[1]によると、1902年のクーベリックは、 JAN KUBELIK 26-10-02 2700 Private Romance (d’Ambrosio) 2701 W2 7956 Serenade No 1 in A (Drdla) 27946 27955 37938 47952 77912 2702 7957 Lucia di Lammermoor: Sextetto (Donizetti-St Lubin) 2703 2W 7957 do 27947 27957 37939 47953 77913 2704 private Faust: Fantasia (Gounod) の5面があります。 ドルドラのセレナードはこのリストを信用する限り、発売されたのは2701W2のテイクだけです。 ドニゼッティの6重唱は、2702と2703の2種類ありますが、2702はボクは見たことがありません。 2700と2704は、プライベートプレスが存在するようで、一度オークションに、とんでもない価格で出ていたのを覚えています。 ちなみに、2702以外の4曲はBiddulphの復刻CD[2]に収録されています。 特に、グノーのファンタジアは、スタジオ・オーディエンスのアプローズが入っているので有名ですね。 復刻CDの解説によると、マトリクスは、すべてサフィックスがWです。 ドルドラのセレナードに関しては、以前、テイク違いの記事を書いたことがあります。 そこにあげたRed G&Tは、7年ほど前、今はなくなったお店から購入したのですが、その時にご主人から聞いた話では、ドルドラのセレナードには、次の4種類のマトリクスがあるそうです。 2701W 2710W2 2701b 2701b2 このうち2701Wは発売されなかったようです。また2701b2もご主人は見たことがなく、発売されたかどうかわかりません. また、bとb2は1903年か1904年の再録音だという話だったのですが、プランソンの例に照らしてみますと、1904年前後に、2701Wが2701bに、2701W2が2701b2に書き換えられた可能性が考えられます。 同様に、ドニゼッティの6重唱に関しても、ご主人によると、 2703W 2703W2 2703b の3種類があって、2703Wは未発売、2703bは1904年の再録音だという話でした。 これに関しても、上と同様、書き換えられた可能性があります。 そこで昨日、W2とbで違いがあるか聴いてみました。 ドルドラのセレナーデは、2701W2と、2701b英盤と仏盤の3枚、 ドニゼッティの6重唱は、2703W2と2703bの2枚、 計5枚です。 聴く前に、まず音溝の幅を測ってみました。 2701W2 46.5 mm 2701b英 46.5 2701b仏 46.5 2703W2 51.5 2703b 51.5 ただしこの数値の0.5mmというのは有効数字ではなく、定規の最小刻み1mmの中に入っているという意味です。定規の当て方で±0.2mm位の誤差があるので、確かに同じ幅かどうかは判断できません。 それで、何回か繰り返して聴いてみました。 ドニゼッティの方にはピチカートが何箇所かあるので、違いがあればわかると思ったのですが、ボクの駄耳ではわかりませんでした。 また、音質は盤の損耗状態で違うので聴いた印象は違うのですが、音の違いに引っ張られて、演奏の違いは区別できないというのが正直なところでした。 でも区別できないからといって、同じであるとは言えません。 しかたがないので、演奏時間を計ってみました。 結果は、 2701W2 2:06 2701b英 2:06 2701b仏 2:06 2703W2 2:26 2703b 2:26 となりました。 回転数は78 rpmです。 ただ演奏の始めでボタンを押すタイミングがなかなか難しいですし、ボクの腕時計のストップウォッチ機能は、1秒以下は表示されませんので、これらの数値には最大1秒の誤差はあります。 でも、現代の演奏家ならともかく、19世紀の音楽家が、しかも1,2年のブランクの後、1秒以内の時間差で同じ曲を演奏できる、ということはボクには考え難いので、これらの演奏は同一だと考えるのが妥当ではないか、というのが現時点の結論です。 References [1] Alan Kelly, Gramophone Company Matrix Series suffixed a/b/c, recorded by Frederick William Gaisberg et al, 1900 to 1919, MAT102 (2002) [2] Jan Kubelik, The acoustic recordings (1902-13), BIDDULPH LAB033-34 (1990) ![]() ![]() ![]() ![]() Tags:G&T
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