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2009年 01月 25日

ファリャの7つのスペイン民謡

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Manuel de Fallaは、1876年11月23日スペイン最南端のカディスで生まれた。
1907年から1914年までパリに住み、当時パリにいた多くの芸術家と交流した。
第一次世界大戦勃発でマドリッドに戻り、作曲活動に専念した。恋は魔術師G.44や三角帽子G.53はこの時期に作られた。
ちなみに、1917年の三角帽子初演時の舞台・衣装デザインは、ピカソが担当したそうである。
1915年に作曲した、「7つのスペイン民謡(Siete Canciones Populares Espanolas)G.40」は、同じスペインのソプラノ、マリア・バリエントスと作曲者自身のピアノによって、1927-28年にフレンチ・コロムビアに吹き込まれた。
バリエントス最初で最後の電気録音である。前報に挙げたディスコグラフィーを再掲する。

1927-28 (France)
WLX 308.2 El pano moruno/Seguidilla murciana (De Falla) D11701 52079X 264952
WLX 309-1 Asturiana (De Falla) D11701 52079X 264952
WLX 310 Jota (De Falla) PFX1
WLX 1368-2 Nana/Cancion (De Falla) PFX1
WLX 1369-2 Soneto a Cordoba (De Falla) PFX2
WLX 1415-2 Polo/Chanson du Feu Follet (De Falla) PFX2

3枚6面に9つのスペイン歌曲(Sept Chanson Populaires Espagnoles)が吹き込まれているが、1枚目には「7つのスペイン民謡」から、
第1曲 ムーア人の織物(El pano moruno)」
第2曲 ムルシア地方のセギディーリャ(Seguidilla murciana)
第3曲 アストゥーリアス地方の歌(Asturiana)
が、2枚目には、
第4曲 ホタ(Jota)
第5曲 ナナ(Nana)
第6曲 カンシオン(歌)(Cancion)
が収録されている。最後の、
第7曲 ポロ(Polo)
は、
恋は魔術師からきつね火の歌(Chanson du Feu Follet)
コルドバへのソネット(Soneto a Cordoba)G.72(1927)
とともに、3枚目に収録されている。

復刻CD[1]でこれらを聴くにつけ、オリジナルSPを聴いてみたいものだと思っていたが、このたび幸運にも、1枚目のD11701と2枚目のPFX1が手に入った。
1927,8年といえば、バリエントスは40代初め、ファリャは50代初めの録音である。
バリエントスは1922年に舞台を引退して、この頃はフランスに住んでいたが、声に衰えは感じられない。
ファリャのピアノが少し遠いのが残念であるが、これは初期の電気録音の特徴であろう。

ホタ(Jota)は、どこかで聴いたことのあるメロディーで、三角帽子あたりに使われているのかもしれないが、これら6曲のスペイン民謡は、甘さがまったく無く、ヒリヒリとした乾いた情感が身に沁みる。

二人は奇しくも同じ1946年に、バリエントスはフランスのSaint-Jean-de-Luzで、ファリャはアルゼンチンのコルドバで亡くなった。
なお、作品番号および日本語題名は[2]による。

References
[1] MARIA BARRIENTOS, Fonotipa Recordings 1905-6, Columbia Electric Recordings 1928, OPAL CD 9852 (1992)
[2] http://www.interq.or.jp/classic/classic/data/perusal/saku/Falla.html
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by ibotarow | 2009-01-25 11:51 | 女声_電気録音 | Trackback | Comments(2)
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Commented by アノニマ at 2009-01-31 15:01 x
私は復刻LPで聴いていますが、大変しっかりした歌唱が魅力的ですね。作曲者自身のピアノも、バリエントスの歌を良く引き立てています。
Commented by ibotarow at 2009-02-01 07:10
バリエントスの7つのスペイン民謡は、アノニマさんの紹介されたコンチータ スペルビアのダイナミックな歌い方とはまた別な、もっと内に秘めた静かな情熱を感じさせるような歌い方ですね。どちらも魅力的です。


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