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カテゴリ:ヴァイオリン_電気録音( 46 )


2017年 10月 29日

エネスコの回転数見直し その2

次はコレルリのラ・フォリアです。
先ず録音データを示します。

19 Mar 1929
J7940 [98627-5] Sonata in D minar "La Follia" -1 (Corellil)

1930?
J7940 [98628-10] Sonata in D minar "La Follia" -2 (Corellil)

パート1は1929年3月19日、パート2は同日にテイク7まで録音されています。調査したレコードはテイク10でしたので、テイク12のショーソン1面と同時期ではないかと考えましたが、さだかではありません。

楽譜は最初、何も考えず適当にダウンロードしたのですが、レコードとかなり違います。
ラ・フォリアはコレルリのヴァイオリンソナタOp.5 No.12ですが、編曲がいろいろあるようです。
エネスコ自身の編曲かしらと碩学Lさんに教えを請うと、Ferdinand David (1810-1873) というメンデルスゾーンの友人の編曲だと打てば響くお答え、[1]をダウンロードしました。

D4音はいろんな場所に出てきますが、図2-1に示すパート1、図2-2のパート2とも最終音がD4ですので、これらの周波数を求めました。

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図2-1 ラ・フォリア パート1 D4音



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図2-2 ラ・フォリア パート2 D4音


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図2-3 図2-1のD4音のスペクトル












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図2-4 図2-2のD4音のスペクトル











結果は、 図2-3、2-4に示すように、
パート1:286 Hz
パート2:286 Hz
となり、ヘンデル冒頭のD4音とピッタリ同じでした。
テイク10のパート2の録音日は、パート1の3月19日と近いのかもしれませんね。

これで、コレルリは1面、2面とも、
80 rpm
として良かろうと思います。

次に、プニャーニのラルゴ・エスプレッシヴォとクライスラーのテンポ・ディ・メヌエットの録音日は、

19 Apr 1930
50235-D [98687-4] Largo Espressivo (Pugnani)
50235-D [98688-4] Tempo di Menuetto in the style of Pugnani (Kreisler)

で、78 rpmだと思われるショーソン1面と同じ日です。

先ず、プニャーニの楽譜[2]でD4音を探してみると、図2-5に示すように、最終部にいくつか出てきますが、一番音量の大きいのが精度も高いだろうと赤丸を選びました。

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図2-5 ラルゴ・エスプレッシヴォ D4音


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図2-6 図2-5のD4音のスペクトル










また、クライスラーの楽譜[3]でD音を探すと、図2-7赤丸に示すように、冒頭第2音がD4です。

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図2-7 テンポ・ディ・メヌエット D4音

d0090784_17233756.jpg

図2-8 図2-7のD4音のスペクトル











これらの周波数を求めました。

結果は、図2-6、2-8に示すように、
プニャーニD4音:292 Hz
クライスラーD4音:294 Hz
となりました。
これらは、
ショーソン1面D4音:293 Hz
に近い値です。

という訳で、プニャーニとクライスラーも
78 rpm
として良かろうと思います。




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by ibotarow | 2017-10-29 07:10 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 10月 28日

エネスコの回転数見直し その1

以前、エネスコの電気録音6枚をデジタル化した時、復刻CDとの聴き比べから、回転数をすべて78 rpmで再生した音源を下記にアップしました。

デジタル化その9 ジョルジュ・エネスコ2 コレルリ、プニャーニ、クライスラー
デジタル化その10 ジョルジュ・エネスコ3 ヘンデル 
デジタル化その11 ジョルジュ・エネスコ4 ショーソン

しかしながら、先日、湘南SPレコード愛好会M氏から、
「ショーソンのポエムは78 rpmだけど、ヘンデルのソナタは80 rpmだと思う」
という話を聞いて、サラサーテの回転数で行き詰まっていたこともあり、これはいいお題をいただいたと、回転数を見直すことにしました。


ヘンデルのソナタNo.4の楽譜[1]を見てみると、図1-1の赤丸で示すように、冒頭の音がD4音です。

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図1-1 ヘンデル・ソナタ第1楽章 D4音


これと同じ音がショーソンのポエムの楽譜[2]にないか探すと、図1-2の赤丸のように、ヴァイオリンパート4小節目にありましたので、この二つを比べてみました。

d0090784_08423822.jpg

図1-2 ショーソン・ポエム パート1 D4音


ただしショーソンの方は最初ピアノ伴奏がありますので、このD4音が現れるのは開始後1分ほど経ってからですが。

レコードはもう手元にありませんが、78 rpmで再生録音したファイルがありますので、それぞれのD4音の周波数を調べました。
周波数は、サラサーテ盤の回転数その5と同様、Audacityによるスペクトルから求めました。
図1-1のD4音のスペクトルを図1-3に示します。

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図1-3 図1-1のD4音のスペクトル











図1-2のD4音のスペクトルを図1-4に示します。

d0090784_08454635.jpg

図1-4 図1-2のD4音のスペクトル










これらからピークの周波数を求めると、次のようになりました。

ヘンデルD4音:286 Hz
ショーソンD4音:293 Hz

一方、78 rpmと80 rpmの回転数比は、
80/78=1.0254
で、もし、ショーソンが78 rpm、ヘンデルが80 rpmで録音されたと仮定すると、ヘンデルを78 rpmで再生した場合、その周波数は元の周波数より低くなります。
どれくらい低くなるかというと、78 rpmとしたショーソンD4音の周波数:293 Hzを用いて、
293/1.0254=285.74
となり、これは上のヘンデルD4音の周波数:286 Hzと極めて近い値です。
つまり、M氏のご指摘のように、ヘンデルは80 rpmで録音された可能性が高いことがわかりました。

ちなみに、この時の基準ピッチを調べてみると、
DとAの周波数比は
2**(7/12)=1.4983
ですから、78 rpmで録音された場合、
293*1.4983=439.0
となり、エネスコのヴァイオリンはたぶん、
A=439 Hz
前後で調律された可能性があります。

ここで、録音日を見てみますと、
まずヘンデルは、

18 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
5110-M [98617-5] Sonata No.4 in D Major: Adagio (Handel)

11 Feb 1929, Sanford Schlüssel, piano
5110-M [98618-2] Sonata No.4 in D Major: Allegro (Handel)

18 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
5111-M [98619-5] Sonata No.4 in D Major: Larghetto (Handel)

11 Feb 1929, Sanford Schlüssel, piano
5111-M [98620-1] Sonata No.4 in D Major: Allegro (Handel)

で、1929年2月11日と3月18日に分かれています。

次にショーソンは、

19 Apr 1930, Sanford Schlüssel, piano
50273-D [98621-12] Poème Op. 25 - 1 (Chausson)

18 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
50273-D [98622-6] Poème Op. 25 - 2 (Chausson)

19 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
50274-D [98623-5] Poème Op. 25 - 3 (Chausson)
50274-D [98624-6] Poème Op. 25 - 4 (Chausson)

で、テイク12の1面は1930年4月19日ですが、その他は、1929年3月18日と19日で、ヘンデルと同時期です。

ショーソンの1面は78 rpmだと仮定しましたが、2面はヘンデルの1面と同じ日なので、同じ回転数ではないかと考えるのが自然でしょう。
ヘンデルの1面は、上述のように80 rpmだと推測されます。

そこで、ショーソンの2面で、D4音がないか探してみると、開始から約2分半後に、図1-5の赤丸にありました。

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図1-5 ショーソン・ポエム パート2 D4音


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図1-6 図1-5のD4音のスペクトル











このD4音の周波数を調べてみると、図1-6に示すように、
286 Hz
となりました。
これはヘンデルの冒頭のD4音と同じピッチです。
なお、他の周波数にスペクトルがいっぱい立っているのはピアノの音だと思います。

したがって、ショーソンの2面は、
80 rpm
の可能性が高いと考えられます。

1面は78 rpm、2面は80 rpmのようですので、2面の翌日に録音された3,4面もおそらく80 rpmではないかと類推されます。
しかしながら、実証主義者としては、確認しなければなりません。

まず3面で、これまでと同じD4音を探すと、 図1-7に示す赤丸がありました。開始から2分34秒後です。

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図1-7 ショーソン・ポエム パート3 D4音


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図1-8 図1-7のD4音のスペクトル










この周波数を求めると、図1-8に示すように、
284 Hz
となりました。
1面D4音:293 Hz
2面D4音:286 Hz
でしたから、2面のD4音に近いピッチです。

次に4面でD4音を探すと、開始から1分48秒後に、図1-9に示す赤丸がありました。

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図1-9 ショーソン・ポエム パート4 D4音


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図1-10 図1-9のD4音のスペクトル










この周波数を求めると、図1-10に示すように、
286 Hz
となりました。
これは2面のD4音とピッタリ同じです。

という訳で、ショーソンは、
1面:78 rpm
2, 3, 4面:80 rpm
ではないかと思われます。




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by ibotarow | 2017-10-28 07:11 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 24日

デジタル化その16 ヨーゼフ・ハシッド

デジタル化16回目は、Josef Hassid (1923-1950)の3枚です。

ハシッドの録音は1939年のテスト録音含め、下記の9面です。

HMV
09 Jan. 1939, Abbey Road Studio by Fred Gaisberg, with Ivor Newton (piano)
[2EA 7419-1, EH 29 1230 1] Elgar: La Capricieuse, Op.17

12 June 1940 by Walter Legge, with Gerald Moore (piano)
[0EA 8550-1□, G, 1] B 9074, Tcahikovsky: Mélodies (Souvenir d'un lieu cher), Op.42 No.3 【75.7】
[2EA 8802-1□, G, 2] C 3185, Sarasate: Zapateado, Op.23 No.2 (Danzas Espanolas No.6) 【75.7】
[0EA 8803-1□, G, 1] B 9074, Elgar: La Capricieuse, Op.17 【75.7】

28 June 1940
[2EA 8801-III□, G, 2] C 3185, Sarasate: Prayera. Op.23 No.1 (Danzas Espanolas No.5) 【75.5】

29 Nov. 1940
[2EA 8900-1□, A, 2] C 3208, Kreisler: Caprice Viennois. Op.2 【75.9】
[2EA 9051-1] C 3219, Joseph Achron: Hebrew Melody, Op.33
[2EA 9052-1] C 3219, Dvorak (arr. Kreisler): Humoreske, Op.101 No.7
[2EA 9053-1□, R, 2] C 3208, Massenet: Méditation (from Thaïs, Act 2) 【75.9】

回転数は、1940年の録音だから78 rpmだろうと思ったのですが、Testamentの復刻CD[1]と合わせた結果、意外にも、約76 rpmとなりました。
これまでの回転数の推定方法は、まず復刻CDの音源をiPodに入れイヤホンで聴きながら、SPレコードをプレーヤで再生して、復刻CDと同じ音程になるように、回転数調整レバーを上げ下げしていました。
この方法ですと、以前書いたように、ボクの駄耳では1 rpm以下の差は検知できません。

そこで今回は、もう少し客観的に同定しようと、次のような方法を試してみました。
まず、レコ―ドをクォーツロックのかかる78 rpmで再生、録音します。
この波形と、復刻CDの波形を、Audacity上で比較します。
「スピード変換」によってレコードの波形を伸縮させて、両者が同じ長さになるように合わせます。つまりピッチを合わせるのではなく、演奏時間を合わせようという魂胆です。
両者を同時再生して、同じピッチ、同じテンポであることを確認します。
その時の変換係数を78に掛ければ、復刻CDの再生回転数が出ます。
この方法によって推定した回転数を上のリストの【 】内に記入しました。

録音日によって微妙に違いますが、これはあくまでTestamentの復刻CDの回転数ですので、これが録音時の回転数であるかどうかは定かではありません。
もし、Symposiumの復刻CD[2]をお持ちの方がおられましたら、同じ音程かどうか確かめていただけると幸甚です。

75.9 rpmで再生したC 3208の音源をハシッドのSP盤にアップしました。
マスネのタイスの瞑想曲、
C 3208 [2EA 9053-1□, R, 2] Massenet: Méditation (from Thaïs, Act)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

クライスラーのウィーン奇想曲、
C 3208 [2EA 8900-1□, A, 2] Kreisler: Caprice Viennois. Op.2
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

75.7 rpm(サパデアード)と75.5 rpm(プライエラ)で再生したC 3185の音源をハシッドの2枚目にアップしました。
サラサーテのサパデアード、
C 3185 [2EA 8802-1□, G, 2] Sarasate: Zapateado, Op.23 No.2 (Danzas Espanolas No.6)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

サラサーテのプライエラ、
C 3185 [2EA 8801-III□, G, 2] Sarasate: Prayera. Op.23 No.1 (Danzas Espanolas No.5)
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

75.7 rpmで再生したB 9074の音源を3枚目のハシッドにアップしました。
エルガーの気まぐれ女、
B 9074 [0EA 8803-1□, G, 1] Elgar: La Capricieuse, Op.17 171626
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

チャイコフスキーのメロディ、
B 9074 [0EA 8550-1□, G, 1] Tcahikovsky: Mélodies (Souvenir d'un lieu cher), Op.42 No.3
は、文中の曲名をクリックしてください。

これで一連のデジタル化は予定終了です。
今後、また機会があれば、続きを再開したいと思います。

References
[1] The First Recordings of Ginette Neveu. The Complete recordings of Josef Hassid, TESTAMENT SBT 1010 (1992)
[2] Great Violinists, Vol. 20: Josef Hassid, Philip Newman, SYMPOSIUM 1327 (2004)


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by ibotarow | 2017-09-24 07:09 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 10日

デジタル化その15 アンリ・マルトー

15回目は、Henri Marteau (1874-1934)のカルメン幻想曲です。

Electrola
12 December 1927, Berlin, w. Pancho Wladigueroff (pf)
EH 104, 4-047900 [CW 1425-I△, G, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.1 (Bizet-Sarasate)
EH 104, 4-047901 [CW 1426-II△、R, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.2 (Bizet-Sarasate)

マルトーはカルメン幻想曲を2回録音していますが、これは1回目の録音EH 104です。
ちなみに2回録音した由来はアンリ・マルトーのカルメン幻想曲に書きましたが、2回目の録音EH 413は、

5 November 1928 Berlin, w. Pancho Wladigueroff (pf)
EH 413 [CLK 4702-2] Carmen Fantasia Op.25, pt.1 (Bizet-Sarasate)

June 1930, Berlin, w. Clemens Schmahlstich (pf)
EH 413 [CNR 741-2] Carmen Fantasia Op.25, pt.2 (Bizet-Sarasate)

で、パート1とパート2の録音日は2年近い隔たりがあり、ピアノ伴奏者も異なります。

マルトーの愛器はマギーニ[1]で、マルトーの伝記[2]によると、このマギーニは伝説の名器で、オーストリアのマリア・テレジアからモーツァルトに贈られたものです。
しかしモーツァルトは生活苦のため手放し、その後フランスにわたってマルトーの恩師レオナールのものとなり、彼の死後、16歳のマルトーに譲られたものだそうです。

回転数は、Symposiumの復刻CD[3]と聴き比べた結果、76 rpmとなりました。
念のため、もう一つの復刻CD[4]と比べてみると、78 rpmで音程は合うのですが、不思議なことにテンポが合いません。CDの方が速いのです。
こちらの方が新しいので正確かと思っていましたが、何を根拠にこういう処理をしたのかわかりませんので、これは採用を見合わせます。

76 rpmで再生したカルメン幻想曲の音源をこのページにアップしました。

今回は新しい試みとして、
EH 104 [CW 1425-I△, G, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.1 (Bizet-Sarasate)

EH 104 [CW 1426-II△、R, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.2 (Bizet-Sarasate)
をつないでみました。間隔の長さは適当です。
上の曲名をクリックしてください。


References
[1] Giovanni Paolo Maggini https://en.wikipedia.org/wiki/Giovanni_Paolo_Maggini
[2] 戸張通子,『マルトー 大作曲家たちを虜にした世紀の大ヴァイオリニスト』(ショパン, 2010)
[3] Important Early Sound Recordings - Violinists Vol. 1, SYMPOSIUM 1017 (1994)
[4] HENRI MARTEAU Swedish pupils & colleagues, Caprice, CAP 21620 (2000)



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by ibotarow | 2017-09-10 07:22 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 08月 27日

デジタル化その14 マヌエル・キロガ3

キロガ最終回は、パテアール30 cm盤2枚、

Pathe
1928-29 Paris, with Marthe Leman de Quiroga (Piano)
X. 5527 [N 300893 A-1] La Gitana (Kreisler)
X. 5527 [N 300901-R A1] Spanish Dances, Op. 22: no 1, Romanza andaluza (Sarasate)
X. 5528 [N 300918 R A2] Jota aragonesa, Op. 27 (Sarasate)
X. 5528 [N 300919 - A1] La ronde des lutins, Op. 25 (Bazzini)

アートレーベルについては、ニノン・ヴァランのパテ・アールにちょっと書きましたが、スイス生まれの画家、François-Louis Schmied (1873-1941)のデザインによるアールデコスタイルのレーベルです。
Marstonの復刻CDの解説[1]によると、1927年10月、電気録音システムの導入とともに登場しました。
最初は29 cm盤(orange and gold)と、30.5 cm盤 (multicolor with orange border)の2種類でしたが、1929年、30.5 cmは30 cmにサイズダウンされました。
1930年にパテが新しいナンバリングシステム(90000,91000,92000など)を開始し、アートレーベルをやめる直前に、25 cm盤 (royal blue and steel grey)が加わりました。
なお、ニノン・ヴァランの縦振動電気録音に書いたように、25 cm盤と 同じレーベルが29cmの縦振動盤にも使われています。

回転数は、Symposiumの復刻CD[2]と合わせた結果、80 rpmとなりました。

1枚目5527の音源は下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/3732651/

ロマンサ・アンダルーサ(サラサーテ)
X. 5527 [N 300901-R A1] Spanish Dances, Op. 22: no 1, Romanza andaluza (Sarasate)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

ジプシーの女(クライスラー)
X. 5527 [N 300893 A-1] La Gitana (Kreisler)
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

2枚目5528の音源は下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/5498386/

ロンド・デ・ルタン(バッツィーニ)
X. 5528 [N 300919 - A1] La ronde des lutins, Op. 25 (Bazzini)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

ホタ・アラゴネーサ(サラサーテ)
X. 5528 [N 300918 R A2] Jota aragonesa, Op. 27 (Sarasate)
は、上記の曲名をクリックしてください。

References
[1] Ninon Vallin The Complete Pathé-Art Label Recordings 1927-1929, Marston 52006-2 (1996)
[2] The GREAT VIOLINISTS Volume V - MANUEL QUIROGA, Symposium 1131 (1996)


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by ibotarow | 2017-08-27 07:17 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 08月 20日

デジタル化その13 マヌエル・キロガ2

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キロガの2回目は、パテアール25 cm盤2枚、

X. 9938 [N 300892 A-1] Canciones populares españolas: no 4, Jota (Falla)
X. 9938 [N 300894 A-1] Tango (Albeniz-Kreisler)
X. 9944 [N 300916 A.1] Pieces for Piano 4 hands, Op. 85: no 12, Abendlied (Schumann-Wilhelmj)
X. 9944 [N 300917 - A1] Introduction and Tarantella, Op. 43 (Sarasa)

パテの録音は、拙ディスコグラフィから再掲すると、下記の通り、25 cm盤(9900番台および98000番台)10面と30 cm盤(5500番台)6面の計16面です。
もっとも、このリストは復刻CD[1,2]を基にしたものなので、他にもあるかもしれません。

Pathe
1928-29 Paris, with Marthe Leman de Quiroga (Piano)
[N 300892] X. 9938 Canciones populares españolas: no 4, Jota (Falla)
[N 300893] X. 5527 La Gitana (Kreisler)
[N 300894] X. 9938 Tango (Albeniz-Kreisler)
[N 300895] X. 9943 Cadenza for Tartini's "Devil's Trill" Sonata (Kreisler)

[N 300901] X. 5527 Spanish Dances, Op. 22: no 1, Romanza andaluza (Sarasate)

[N 300915] X. 9943 Sonates progressives: no 1 in F major, J 99/Op. 10 no 1 - Larghetto (Weber-Kreisler)
[N 300916] X. 9944 Pieces for Piano 4 hands, Op. 85: no 12, Abendlied (Schumann-Wilhelmj)
[N 300917] X. 9944 Introduction and Tarantella, Op. 43 (Sarasate)
[N 300918] X. 5528 Jota aragonesa, Op. 27 (Sarasate)
[N 300919] X. 5528 La ronde des lutins, Op. 25 (Bazzini)

[N 350068] X. 5539 Romance No. 2 in A (Schumann-Kreisler)
[N 350069] X. 5539 Indian Lament (Dvorak-Kreisler)
[N 350070] X. 98002 Chanson espagnole, Op. 150 "Serenade espagnole" (Chaminade- Kreisler)

[N 350092] X. 98001 Rondino on a theme by Beethoven (Kreisler)
[N 350093] X. 98001 Frasquita: Serenade (Lehár-Kreisle)
[N 350094] X. 98002 Spanish Dances, Op. 23: no 2, Zapateado (Sarasate)

マトリクスで見ると、30万番台と35万番台の2期に分かれますが、これが1928年と1929年に対応するのでしょうか。
また、Marstonの復刻CDの解説[3]によると、カタログ番号90000番台は1930年から使用されたそうです。上のリストの98000番台2枚は1930年以降の発売と思われます。

回転数は、Symposiumの復刻CD[1]と合わせた結果、80 rpmとなりました。

1枚目9938の音源はこのページにアップしました。

ホタ(フャリャ)
X. 9938 [N 300892 A-1] Canciones populares españolas: no 4, Jota (Falla)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

タンゴ(アルベニス-クライスラー)
X. 9938 [N 300894 A-1] Tango (Albeniz-Kreisler)
は、上記の曲名をクリックしてください。

2枚目9944の音源は下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/3740976/

夕べの歌(シューマン-ウィルヘルミ)
X. 9944 [N 300916 A.1] Pieces for Piano 4 hands, Op. 85: no 12, Abendlied (Schumann-Wilhelmj)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

タランテラ(サラサーテ)
X. 9944 [N 300917 - A1] Introduction and Tarantella, Op. 43 (Sarasa)
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

References
[1] The GREAT VIOLINISTS Volume V - MANUEL QUIROGA, Symposium 1131 (1996)
[2] マヌエル・キロガを讃えて, グリーンドア音楽出版 GDCS-0032 (2009)
[3] Ninon Vallin The Complete Pathé-Art Label Recordings 1927-1929, Marston 52006-2 (1996)


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by ibotarow | 2017-08-20 08:06 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 08月 13日

デジタル化その12 マヌエル・キロガ1

d0090784_07490288.jpg

Manuel Quiroga (1892–1961)の電気録音を3回の予定で採り上げます。
先ず、米Victorの10インチ盤2枚4面。
DAHR[1]によると、米Victorへの録音は下記の通りです。

1928.5.23 Camden, with Marthe Leman de Quiroga (Piano)
[BVE-45056-1] Hold Segunda guajira (Quiroga)
[BVE-45056-2] Master 1341 do
[BVE-45056-3] Hold do
[BVE-45057-1] Master 1336 Danza española (Quiroga)
[BVE-45057-2] Hold do
[BVE-45057-3] Hold do
[BVE-45058-1] Master 1341 Rondalla (Quiroga)
[BVE-45058-2] Hold do
[BVE-45059-1] Hold Canto amoroso (Quiroga)
[BVE-45059-2] Master 1336 do
[BVE-45059-3] Hold do

いずれもキロガの作曲で、ピアノ伴奏はキロガ夫人。
なお、クライトン[2]には、
Victor 65330
Jota navarra (Sarasate)
Miramar-Zortzico (Sarasate)
が載っていますが、[1]で検索してもヒットしませんでした。
発売された4曲について、キロガの作品カタログ[3]によると、

Segunda guajira: Cuban Dance for violin and piano.“Danza Española Nº 3.”
Danza española: Argentinian Dance (Tango) for violin and piano.“Danza Española Nº 2.”
Rondalla: Andalusian dance setting for violin and piano.
Canto amoroso: Original composition (song) for violin and piano.

回転数は、Symposiumの復刻CD[4]と合わせた結果、78 rpmとなりました。

1枚目1336の音源はこのページにアップしました。

ダンサ・エスパニョーラ
1336 [BVE-A45057-1] Danza española (Quiroga)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

カント・アモローソ
1336 [BVE-A45059-2] Canto amoroso (Quiroga)
は、上記の曲名をクリックしてください。

2枚目1341の音源は下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/3740960/

ロンダーラ
1341 [BVE-A45058-1] Rondalla (Quiroga)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

セグンダ・グアヒーラ
1341 [BVE-E45056-2] Segunda guajira (Quiroga)
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

References
[1] Discography of American Historical Recordings
http://adp.library.ucsb.edu/index.php/talent/detail/44536/Quiroga_Losada_Manuel_instrumentalist_violin
[2] James Creighton. "Discopaedia of the violin 1889-1971", Univ. of Toronto Press (1974)
[3] Ana Luque Fernández, "THE WORKS OF MANUEL QUIROGA: A CATALOGU"
http://etd.lsu.edu/docs/available/etd-1205101-103814/unrestricted/Luque_Fernandez_dis.pdf
[4] The GREAT VIOLINISTS Volume V - MANUEL QUIROGA, Symposium 1131 (1996)


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by ibotarow | 2017-08-13 07:53 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 07月 30日

デジタル化その11 ジョルジュ・エネスコ4

d0090784_08304504.jpg

エネスコ最終回は、ショーソンの詩曲、

19 Apr 1930, Sanford Schlüssel, piano
50273-D [98621-12] Poème Op. 25 - 1 (Chausson)

18 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
50273-D [98622-6] Poème Op. 25 - 2 (Chausson)

19 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
50274-D [98623-5] Poème Op. 25 - 3 (Chausson)
50274-D [98624-6] Poème Op. 25 - 4 (Chausson)

ブラックレーベルは、文献[1]によると、電気録音が開始された1925年6月から使われたそうです。
このレーベルは時期によって、いくつか変遷があります。
最初は、"Viva-tonal Recording"の表記が無く、
ca. 1925-1926: 3 patent dates shown at bottom
ca. 1926: 2 patent dates shown at bottom
1927年1月から、"Viva-tonal Recording"と"ELECTRICAL PROCESS"の表記が加わりました。
それ以降、
1927-1928: 2 patent dates (1913-1923) shown at bottom
1928-1929: 1 patent date (1913) and "RE. 16588" at bottom
1929-1930: 1 patent date (1913), "RE. 16588 AND 1702564" at bottom
1930-1932: "RE. 16588 AND 1702564" only shown at bottom
さらに、
Late 1932: "Viva-tonal Recording" dropped and "78 R.P.M." shown above logo
となり、1939年まで使われました。

ここで、くだんのレーベルを見てみると、
MADE AND PAT'D IN U.S.A. JAN. 21,'13 AND RE. 16588 AND 1702564
と書いてありました。
上のリストに照らすと、1929-1930年のレーベルですので、初版と言って良いでしょう。
ちなみに、前々回の50235-Dも全く同じ表記でした。

回転数は復刻LP[2]と復刻CD[3]に合わせた結果、78 rpmとなりました。

ショーソンの第1面の音源はこのページにアップしました。

50273-D [98621-12] Poème Op. 25 - 1 (Chausson)

写真をクリックすると音が出るはずです。
残りの面は下記をクリックしてください。

50273-D [98622-6] Poème Op. 25 - 2 (Chausson)
50274-D [98623-5] Poème Op. 25 - 3 (Chausson)
50274-D [98624-6] Poème Op. 25 - 4 (Chausson)


References
[1] Michael W. Sherman & Kurt R. Nauck III, "Note the Notes, An Illustrated History of the Columbia 78 rpm Record Label", Monarch Record Enterprises (1998)
[2] Georges Enesco, VERITAS VM111 (1967)
[3] Georges Enesco: The Complete Solo Columbia Recordings, Biddulph Recordings LAB066 (1997)


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by ibotarow | 2017-07-30 08:07 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 07月 23日

デジタル化その10 ジョルジュ・エネスコ3

エネスコの3回目は、ヘンデルのソナタNo.4、

18 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
5110-M [98617-5] Sonata No.4 in D Major: Adagio (Handel)

11 Feb 1929, Sanford Schlüssel, piano
5110-M [98618-2] Sonata No.4 in D Major: Allegro (Handel)

18 Mar 1929, Sanford Schlüssel, piano
5111-M [98619-5] Sonata No.4 in D Major: Larghetto (Handel)

11 Feb 1929, Sanford Schlüssel, piano
5111-M [98620-1] Sonata No.4 in D Major: Allegro (Handel)

ブルーレーベルですが、文献[1]によると、上部に"NOT LICENSED..."と書かれたこのレーベルは、1933年から1936年まで使われたそうです。つまり1925年から使われた"Viva tonal"ブラックレーベルの後のプレスということになります。

ちなみに[1]によると、1930年代前半は米Columbiaにとって激動の時期で、3年の間にオーナーが3回交代しました。
1931年の春、Electrical and Musical Industries Ltd. (EMI)の設立に伴って、ColumbiaのU.S. branchは、Columbia Graphophone Co. Ltd.から分離されました。
1931年の終わり頃、Columbiaの所有権は、Majestic radioを作っているGrisby-Grunow Companyに移りましたが、Grisby-Grunowは1934年初めに倒産し、Columbiaは、Brunswick, Vocalion, Perfect等のレーベルを所有しているAmerican Record Corp.に買収されました。

回転数は復刻LP[2]と復刻CD[3]に合わせた結果、78 rpmとなりました。

ヘンデルの第1面の音源を下記にアップしました。

5110-M [98617-5] Sonata No.4 in D Major: Adagio (Handel)
http://ibotarow.exblog.jp/3740643/

写真をクリックすると音が出るはずです。
残りの面、

5110-M [98618-2] Sonata No.4 in D Major: Allegro (Handel)
5111-M [98619-5] Sonata No.4 in D Major: Larghetto (Handel)
5111-M [98620-1] Sonata No.4 in D Major: Allegro (Handel)

は、写真の下のマトリクス番号98618, 98619, 98620をクリックしてください。

References
[1] Michael W. Sherman & Kurt R. Nauck III, "Note the Notes, An Illustrated History of the Columbia 78 rpm Record Label", Monarch Record Enterprises (1998)
[2] Georges Enesco, VERITAS VM111 (1967)
[3] Georges Enesco: The Complete Solo Columbia Recordings, Biddulph Recordings LAB066 (1997)


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by ibotarow | 2017-07-23 08:01 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 07月 16日

デジタル化その9 ジョルジュ・エネスコ2

関東地方の梅雨明けはまだ発表されていませんが、体感的にはもう明けた気がしますので再開します。

Georges Enesco (1881-1955)の電気録音6枚を3回の予定でとり上げますが、
まずコレルリのラ・フォリア、

19 Mar 1929
J7940 [98627-5] Sonata in D minar "La Follia" -1 (Corellil)
1930?
J7940 [98628-10] Sonata in D minar "La Follia" -2 (Corellil)

パート2の98628はテイク10ですが、文献[1]にはテイク7までしか載っていませんので、テイク10の録音年月日は不明です。

次は、プニャーニのラルゴ・エスプレッシボとクライスラーのテンポ・ディ・メヌエット、

19 Apr 1930
50235-D [98687-4] Largo Espressivo (Pugnani)
50235-D [98688-4] Tempo di Menuetto in the style of Pugnani (Kreisler)

さて、回転数は前回と同じく80 rpmだろうと思いましたが、復刻CD[2]に合わせてみました。
その結果、予想外の78 rpmとなりました。
本当かなあと思いましたが、同じ復刻CDでラッパ吹込みは80 rpm、電気録音は78 rpmと使い分けているので、それなりの根拠はあるようです。
念のため、米Columbiaの復刻LP[3]とも比べてみましたが、やはり78 rpmでした。
米Columbiaは電気録音時代になって78 rpmに統一したのでしょうか。

しばらくやっていなかったので、アップロードの手順を忘れて手間取りましたが、コレルリのラ・フォリアの音源を下記にアップしました。

J7940 [98627-5] Sonata in D minar "La Follia" -1 (Corellil)
http://ibotarow.exblog.jp/3740758/

パート1は、写真をクリックすると音が出るはずです。
パート2
J7940 [98628-10] Sonata in D minar "La Follia" -2 (Corellil)
は、写真の下のマトリクス番号98628をクリックしてください。

プニャーニのラルゴ・エスプレッシボの音源は下記にアップしました。

50235-D [98687-4] Largo Espressivo (Pugnani)
http://ibotarow.exblog.jp/3740638/

写真をクリックすると音が出るはずです。

クライスラーのテンポ・ディ・メヌエット
50235-D [98688-4] Tempo di Menuetto in the style of Pugnani (Kreisler)
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

Reference
[1] Tim Brooks and Brian Rust,"The Columbia Master Book Discography vol. 4:
U.S. Twelve-Inch Matrix Series, 1906-1931", p.241
[2] Georges Enesco: The Complete Solo Columbia Recordings, Biddulph Recordings LAB066 (1997)
[3] Georges Enesco, VERITAS VM111 (1967)


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by ibotarow | 2017-07-16 08:04 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)