いぼたろうの あれも聴きたい これも聴きたい

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カテゴリ:ヴァイオリン_ラッパ吹き込み( 58 )


2017年 05月 21日

デジタル化その5 ジョルジュ・エネスコ 1

タイトルを短縮しましたが、5回目は、Georges Enesco (1881-1955)のラッパ吹込み2枚です。

6 Feb 1924, Edward C. Harris, piano
7006 [81530-3] Aubade Provençale in the style of Couperin (Kreisler)

13 February 1924, Edward C. Harris, piano
7006 [81556-5] Sérénade (d'Ambrosio)

11 March 1924, Edward C. Harris, piano
20029-D [81616-2] Chorus of Dervishes from "Ruins of Athens" (Beethoven)

24 September 1924 , Edward C. Harris, piano
20029-D [140059-3] Albumblatt in E-flat (Wagner-Wilhelmj)

エネスコのラッパ吹込みは、これ以外に「エネスコの米Columbia録音」に書いたように、

La Ronde des Lutins, Op. 25 (Bazzini)
Die Meistersinger: Walther's Prize Song (Wagner)
Élégie Op. 10 (Ernst)
Nocturne in E flat, Op. 9, No.2 (Chopin-Sarasate)

があるようですが、いずれも未発売です。
原盤は、どこかの国のお役所のように廃棄した、ということのないように祈るばかりです。

回転数はたぶん80 rpmだろうと思ったのですが、念のためBiddulphの復刻CD[1]と合わせてみました。
その結果、やはり80 rpmとなりました。

クライスラーとダンブロジオの音源を下記にアップしました。

7006 [81530-3] Aubade Provençale in the style of Couperin (Kreisler)
7006 [81556-5] Sérénade (d'Ambrosio)
http://ibotarow.exblog.jp/3740769/

ワーグナーとベートーヴェンは下記にアップしました。

20029-D [140059-3] Albumblatt in E-flat (Wagner-Wilhelmj)
20029-D [81616-2] Chorus of Dervishes from "Ruins of Athens" (Beethoven)
http://ibotarow.exblog.jp/12332754/

それぞれの第1面は、写真をクリックすると音が出るはずです。
裏面は、写真の下の曲名をクリックしてください。


Reference
[1] Georges Enesco: The Complete Solo Columbia Recordings, Biddulph Recordings LAB066 (1997)



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by ibotarow | 2017-05-21 07:05 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 14日

SPレコードのデジタル化その4 ジュール・ブーシュリ

4回目は、Jules Boucherit(1877-1962)の1枚です。

Disque pour Gramophone 1906, Paris
237902 [5592o] Thais: Méditation (Massenet)
237903 [5599o] Menuet du Concert k219 (Mozart)

オリジナルはZonophoneですが、これはDisque pour Gramophoneレーベルです。
斯界の大御所M・Sさんの話では、ゾノフォンの方が音が太い、とのことです。

ジュール・ブーシュリ回想録[1]によると、フランス・ベルギー楽派のブーシュリは、同楽派の特徴について、
「情緒派と厳格派から等距離にある奏派である。」
と言っていますが、二つの派とはサラサーテとヨアヒムのことでしょうか?
彼はこうも言っています。
「私は物の見方に少々難があり、もちろん意図的ではないにせよ、一種の癖のようなものがある。それは、無意味で不要に思える細かい事象にのみ、深い感銘を受けるということだ。」
これらは、ブーシュリの芸風をよく伝えていると思います。

さて、回転数は、調べても徒労に終わるだろうと、何も考えず復刻CD[2]に合わせました。
その結果、両面とも76 rpmとなりました。もうちょっと速いかもしれません。

モーツァルトの音源を下記にアップしました。

1906, Paris
237903 [5599o] Menuet du Concert k219 (Mozart)
http://ibotarow.exblog.jp/9612716/

写真をクリックすると音が出るはずです。

レーベル写真の無い、裏面の音源の公開方法はどうしようかなあ、と思っているのですが、試みにタイスは、ダウンロードの手間はありますが容量に余裕のあるYahoo Boxにアップしてみました。

1906, Paris
237902 [5592o] Thais: Méditation (Massenet)
http://yahoo.jp/box/KphuSX

References
[1] マリア・ソリアノ, "ヴァイオリンの奥義 ジュール・ブーシュリ回想録 1877-1962", 桑原威夫訳, 音楽の友社 (2010)
[2] The Great Violinists, Vol. 23, Symposium 1349 (2007)
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by ibotarow | 2017-05-14 08:07 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 07日

SPレコードのデジタル化その3 アルノルト・ロゼ

3回目は、アルノルト・ロゼ(1863–1946)の2枚です。

Arnold Rosé
G&T 1902, Vienna
47925 [910x] Spanischer Tanz Nr 8 Op 26 Nr 2 (Sarasate)

May 1909, Vienna
47975 [14682u] Romanze Nr 2 in F-Dur Op 50 (Beethoven)

畏兄エピクロスさんによれば、ロゼは、シュテファン・ゲオルゲなど当時のドイツ語圏に属する詩人たちに、ほとんどヴィブラートをかけない奏法が清潔で好まれたそうです。
たしかに、ロゼにとってみればクライスラーのヴィブラートは我慢のできない下品なものであったのかもしれませんが、ヘルメスベルガ―に言わせると、ロゼがコンサートマスターになってからウィーンフィルは堕落した、という話をクリストファー・N・野澤さんに聞きましたから、これは、時代の移り変わりというたぐいの話でしょうか。

さて、サラサーテのスペイン舞曲No.8は、エッジが欠けていて、最初のアナウンスとピアノ伴奏の出だしが聴けません。
そのうち、ワックスで補修しようと思っていましたが、適当な材料が手に入らず、今日に至りました。
しかたなく、ギリギリの溝に針を乗せて、ターンテーブルをスタートさせました。

回転数は手抜きをして、復刻CD[1]に合わせることにしました。
SYMPOSIUMだからちゃんと調べているだろうと思いましたが、結果は78 rpmとなりました。

次は、ベートーヴェンのロマンスNo.2です。
こちらは、Arbiterの復刻CD[2]に合わせた結果、75 rpmとなりました。

これらの音源を下記にアップしました。

1902, Vienna
47925 [910x] Spanischer Tanz Nr 8 Op 26 Nr 2 (Sarasate)
http://ibotarow.exblog.jp/3733231/

May 1909, Vienna
47975 [14682u] Romanze Nr 2 in F-Dur Op 50 (Beethoven)
http://ibotarow.exblog.jp/9997627/

いずれも写真をクリックすると音が出るはずです。


References
[1] The Great Violinists Vol 24 - Arnold Rosé (1902-1929), Symposium 1371 (2008)
[2] Arnold Rosé, First violin of Vienna - 1909-1936 recordings, Arbiter Records 148 (2006)



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by ibotarow | 2017-05-07 08:05 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2016年 11月 12日

ヨスカ・シゲティのディスコグラフィー

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シゲティ(1892-1973)については10年ほど前にちょっと書きましたが、最近、某ネットオークションに1908年のバッハのプレリュード(047914)が出品されました。
これは本来無伴奏のはずですが、レーベルを見ると、
Klavier: Henry Bird
の記載があります。
1904年のクライスラー(G&T47946)のように、ピアノ伴奏付きも皆無ではありませんが、復刻CDで聴いてみるとちゃんと無伴奏ですので、レーベルの印刷間違いのようです。

それやこれやで、ヨスカ時代のシゲティのディスコグラフィーを作る気になりました。
コロムビア以前の録音はせいぜい10枚位かと思っていましたが、意外にたくさんありますね。
中では、未発売のバッハのシャコンヌ4面が注目です。最初は調子が出なかったんでしょうか、pt.1は3回も録音しています。
ヘイズのEMIアーカイブに原盤があると思いますので、ぜひ復刻してほしいです。

データはケリーをもとにしてクレイトンおよびCHARMと照合しました。
ケリーの明らかな間違いは別として、差異のある場合はケリーを採りました。
また()内の回転数は、1913年のHMVカタログに依ります。
なお、Zephirは1908年と1913年の2種類あるようですが、写真の盤は1908年[2676f]です。


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by ibotarow | 2016-11-12 08:27 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2016年 09月 10日

カール・フレッシュ(1873-1944)のエジソン盤

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以前、カール・フレッシュのディスコグラフィーで、フレッシュのレコードは1枚もないと書いたが、その後、エジソン盤を3枚入手できた。
しかし、縦振動盤はカートリッジを付け替えて、面倒な調整が必要なので、なかなか聴く機会がなかった。

前回、ニノン・ヴァランの縦振動盤を聴いたついでに、カール・フレッシュも聴いた。
聴いたのは次の3枚である。
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1914.04.09 with Homer Samuels (p)
[2946-A] 82063-R Gesänge No.6: Ave Maria, D 839 (Schubert, arr. Wilhelmj)

1926.02.08 with Kurt Ruhrseitz (p)
[10820-B] 82349-R Légende, Op.17 (Wieniawski)
[10818-A] 82349-L Norske Danser Op.35, 2 (Grieg, arr. Flesch)

1928.03.23 with Raymond Bauman (p) d0090784_725422.jpg
[E 18331-A] 80897-R Rêverie Op.22, 3 (Vieuxtemps,), 47001 [N 149-A], 30006-L [12052-A]

1928.03.24 with Raymond Bauman (p)
[E 18335-C] 80897-L Hejre Kati - Scène de la Czarda, op.32, 4 (Hubay), 47001 [N 152-A], 30006-R [12051-A]

前記事に書いたように、
エジソンが電気録音に移行したのは1927年4月からなので、前の2枚はラッパ吹込みである。
なお、80000シリーズはLight Classical、82000シーズはClassical & Operaticである。
また、Nで始まるマトリクスは横振動盤、30000番台は片面5曲収録の長時間盤であり、前者は縦振動と同時録音、後者はダビングによって作られた。

まず、1914年録音のシューベルト (1797-1828)のアヴェ・マリアであるが、後の2枚に比べて高域レンジが狭い。
またピアノの音量が小さい。でもヴァイオリンの音は力強く捉えられている。

2枚目の1926年録音のヴィニアフスキー (1835-1880)のレジェンドと、グリーグ (1843-1907)のノルウェー舞曲は、1914年と比べて、目の覚めるような鮮明さである。
それは、1928年の電気録音と比べても遜色ないほどであり、ピアノの音量もしっかりと入っている。

3枚目は1928年録音のヴュータン (1820-1881)のリヴリーと、フバイ (1858-1937)のヘイレ・カティ。
2枚目に比べて細身で繊細、しかも柔らかさで勝る。ワイドレンジなのであろう、ピアノは低音が豊かである。

フレッシュというとヴァイオリン教師という先入観があり、写真を見ても堅物のイメージがあるので、教科書風の演奏を想像するが、今回の小品を聴く限り、決してそんなことはない。
ヴォルフシュタール (1899-1931)、ヌヴー (1919-1949)、ハシッド (1923-1950)、それぞれ個性的で素晴らしいが、19世紀スタイル丸出しのねちっこいポルタメントや、興の趣くままのオッサンクサいアゴーギクで、でも俗に堕することなく、師匠の貫禄を見せつけ弟子たちを圧倒する。

この機会に、前記事のディスコグラフィーを改訂した。

なお、[1]で、
Microsoft Excel database file of all published/un-published Edison Diamond Disc records
なるファイルを見つけたが、これは、[2]と全く同じ。

References
[1] EdisonDiamondDisc.com (http://www.edisondiamonddisc.com/)
[2] TRUESOUND ONLINE DISCOGRAPHIES (http://web.archive.org/web/20080708221913/http://www.truesoundtransfers.de/index.html)
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by ibotarow | 2016-09-10 16:55 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(5)
2015年 12月 27日

キャスリン・パーロウのニッポノホン

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先日、標記のレコードが出ていたので、どうしてもというほどではないけれど、大正時代の日本のラッパ吹込みのヴァイオリンの音を聴いてみたいなと思って、最低価格で入札しておいたら、無競争で落札してしまいました。

ニッポノホン(株式会社日本蓄音器商会)の例の大仏が耳を傾けているオリジナルスリーブに入っていて、そこに書かれている宣伝文を紹介すると、

ワシ印レコードは
吹込技術の精巧なると品質
の優良なるとに於いて斯界
第一の信用と聲價を博して
をります加ふるに吹込の藝
術家は何れも第一流の人々
を網羅し常に斬新の曲種を
發賣して市場より白熱的の
歡迎をうけてをります。

時代を感じさせる、なかなか味のある文章ですね。特に旧字体の漢字がいい、これ出すの苦労したけど。
吹込藝術家の名前が並んでいて、歌舞伎や邦楽がほとんどですが、ヴァイオリニストは、このキャスリン・パーロー(1890-1963)とナタリ・ボシコ(1899-未詳)の名前が見えます。

パーロウのニッポノホン録音は、以前作ったディスコグラフィー から抜き書きすると、

Nipponophone

November 1922, Tokyo
9044 [9044-6] Minuet (Beethoven)  
9045 Liebesfreud (Kreisler)  
9047 [9047-5] Thais; Meditation (Massenet)  
9048 Rosamunde (Schubert-Kreisler)  
9049 Serenade (Drigo-Auer)  
9059 [9059] Home, Sweet Home (Payne-Bishop)  
10020 [10020-?] Souvenir (Drdla)   
10021 [10021-1] Spring Song (Mendelssohn)   
15068 [36392-1] Humoresque (Dvorak-Wilhelmj)  
15068 [36392-3?] Ave Maria (Schubert-Wilhelmj)  
15255 Serenade Espagnole (Chaminade) 
15255 Cavalleria Rusticana; Intermezzo (Mascagni)
15434 Moment Musical (Schubert) 
15434 Air on the G String (Bach) 

の14面ありますが、今回入手したレコードは、
10020 [10020-?] Souvenir (Drdla)  
10021 [10021-1] Spring Song (Mendelssohn)
です。

[ ]内は、レーベルの下に手書きで陰刻されているマトリクス番号です。
10021は、くっきりと刻まれていますが、
10020は、彫りが浅くてテイク番号が読み取れませんでした。

スーベニールの演奏時間は80rpmで再生して3分22秒ほどで、そんなに長時間というほどではないのですが、ピッチが粗いのか、レーベルの直径は6cmしかありません。

1890年生まれのパーロウはこのとき32歳位ですが、まだ薹が立っていないような可愛らしい演奏が聴かれました。
音はあまり力強くありませんが、ラッパ吹込みにしてはレンジの広いフラットな録音だと思います。つまり、日本的な音です。
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by ibotarow | 2015-12-27 11:28 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2015年 06月 27日

フランツ・ドルドラのディスコグラフィー

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きっかけは某オークションに、日本ポリドールの Franz Drdla(1868-1944)の自作自演レコード10009が出ているのを見つけたことです。
オークションの写真を見るとマトリクス番号が写っていて、サフィックスはarです。
このサフィックスの由来は以前、オネーギンのラッパ吹き込み に記したように、1914年以後、英グラモフォンとは袂を分かったDeutsche Grammophon Aktiengesellschaft の録音です。
日本ポリドールは昭和2年(1927年)に設立され、DGAと原盤契約を結びました。

ドルドラはG&T[1,2]だけだと思っていましたが、こんな録音があるとは知りませんでした。
それでレコードを1枚も持ってないのに、ディスコグラフィーを作りたくなりました。

その前に、ドルドラの録音はないかとYoutubeを探してみたら、 ブルッフの協奏曲
[947 x] 47923 Konzert Nr 1 Op 26: Allegro moderato (Max Bruch), mit Klavier 
がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=kiX7HOdyMgA
ドルドラのロマンチックな曲から受けるイメージとは裏腹に、 フーベルマンやタシュナーを彷彿させる力強い演奏でびっくりしました。
風貌もご両人のごっつい顔となんだか似てますよね。

もう一曲ドルドラの演奏を見つけました。スーベニールです。
https://www.youtube.com/watch?v=Qf7UdH2ALVw
その後、Loreeさんから送っていただいたヤン・クーベリック協会の復刻CD[3]の音源と比較して、ポリドールの演奏
[3395 ar] 20194 Souvenir (Drdla) 日Polydor 10009-A
と判明しました。
2分20秒~30秒あたりに、楽譜にないアドリブが聴かれます。
楽譜を見たわけではありませんが、他の演奏と比較して、また下記の記述[4]を読んでそう思いました。

Drdla’s own playing style as revealed by his recordings is articulate and accurate with infrequent use of vibrato, although this is slow and wide where it does occur. In his Souvenir performance (1920) and the 1903 recording of his Chopin arrangement one can also hear his penchant for pronounced portamenti and a fascinatingly free approach to his own notated rhythms, no doubt influenced by his links to folk music traditions. (David Milsom,"FRANZ DRDLA")

この文章にはスーベニールのほかにショパンも挙げられています。
これは復刻CD[3]には入っていないので、どれだけ楽譜から逸脱しているか聴いてみたいものだと思っていましたら、UNICORNさんからPearlの復刻LP GEM102 [5]に入っているよと教えていただきました。
このLPはボクも持っていますが、何十年も聴いていないのですっかり忘れていました。
ドルドラは
[949 x] 47929 Nocturne Op 9 Nr 2 (Chopin-Sarasate)
1曲のみ収録されています。
さっそく聴いてみると、ドルドラは素直に楽譜通りに弾いているようです。
後年のポリドールのような”溜め”はあまり感じません。
その点、物足りないと言えばそうですが、初々しいとも言えます。
音は昔の復刻盤特有の、スクラッチノイズを消した貧弱な音です。

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by ibotarow | 2015-06-27 09:36 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2014年 10月 26日

エネスコの米Columbia録音

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前回、キャスリン・パーロウのディスコグラフィーを作っている時、The Columbia Master Book Discography [1]のかなりの部分がWeb上で閲覧できることを見つけた。具体的に言うと、Google booksとAmazonである。前者の読めない部分は、後者を参照して、エネスコの米Columbia録音の全貌を明らかにすることができた[2-4]。

これを見ると、多くの未発売録音があることがわかる。また別テイクも大量にある。
ショーソンの「ポエム」の第1面は、1929年2月11日に録音を開始して、1年以上たった1930年4月19日に、テイク12でようやく完了した。
バッツィーニの「ロンド・デ・ルタン」は、テイク10まで録音しながら、遂に日の目を見なかった。
[64554-1]は、同日に録音されたWestern Electricの電気録音テスト盤である。
他の未発売曲は、
Die Meistersinger: Walther's Prize Song (Wagner)
Élégie Op. 10 (Ernst)
Nocturne in E flat, Op. 9, No.2 (Chopin-Sarasate)
Habanera (Sarasate)
で、「マイスタージンガー」と「エレジー」はラッパと電気、2回録音している。

これらの原盤は、おそらく現在も保管されていると思うので、いつの日か復刻されることを切に願っている。
写真は30数年前、東京出張の折にレコード社で購入した米コロムビア復刻LP(VERITAS VM111)。

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by ibotarow | 2014-10-26 12:16 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(4)
2014年 09月 23日

キャスリン・パーロウのディスコグラフィー

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以前、パーロウの復刻CDの記事を書いた時、ニッポノホンの音を「非常に弱々しく、ボヤケていている」と貶しましたが、最近、フェイスブックで知り合ったSさんがYoutubeにアップされたパーロウの演奏10曲を聴くと、そこそこ高音の切れもあり、ニッポノホンを見直しました。
そこでSさんに、拙ブログからYoutubeへのリンクを張らせてくださいとお願いし、快諾を得たのですが、この機会にパーロウのディスコグラフィーをまとめることにしました。彼女のレコードを1枚も持っていないというのに。

クリストファ・N・野澤氏によると、英グラモフォンに4面、エジソンのシリンダー及び縦振動に24面、米コロムビアに26面、そして、1922年来日時にニッポノフォンに吹き込んだ14面があるそうです[1]。
グラモフォンは4面のほかに、未発売が3面ありました[2]。
コロムビアは25面のほかに、未発売が7面ありました[3, 4]。
エジソンは24面あるとのことですが、finally rejectedが一度は市販されたと考えると、それくらいはあるようです[5]。
ニッポノホンは、畏友Oさんのおかげで14面全部わかりました[6]。マトリクス番号は一部を除いてわかりませんでしたが、テイク5やテイク6があり[3]、パーロウが苦労して録音したことが窺えます。
Oさんによると、「稀にワックスに鉄筆で書かれた文字がレーベルの紙越しに判読できる場合がある。」とのことですので、マトリクスについては今後の課題とします。

写真は1922年来日時のキャスリン・パーロウとお母さんMinnie Parlow、女の子は誰? [7]。

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by ibotarow | 2014-09-23 12:54 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2014年 05月 31日

ヤン・クーベリックのディスコグラフィー

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前回、カール・フレッシュのヤン・クーベリック評として、ハルトナックの紹介している文章を引用した。
「クーベリックは、他の人々がやっとその才能を発揮し始める時期に、すでに頂点を越えてしまった不幸な種族の芸術家である。」
これに対して、最近若き碩学(何とお二人から、有難いことである。)からコピーをいただいた佐々木庸一氏訳の同回想録[1]によると、
「クーベリックは30才にならないうちに技術的衰えをみせ、音につやがなく、技術的にかなり不満足な演奏をするようになった。」

両者ともだいたい同じ意味ながら、ハルトナックの方が文学的修辞に富んで、読んでいて楽しい。たぶん、佐々木訳の方が原文に忠実ではあろうが。
30才というと、1910年あたりである。この近辺のフォノティピアは一時期、熱心に集めたが、その後省みなくなって久しい。
この機会に改めて聴いてみたい。ついては録音リストも見たい。
という訳で、ヤン・クーベリックのディスコグラフィーを作ることにした。

第1次大戦前のラッパ吹き込みに関しては、1907年までの青い果実は溌剌として素晴らしいが、頂点を越えたという1910-13年の熟した果実もロマンチックでまた魅力的である。
しかし、戦争の終わった1920年以降は何曲も、しかも2テイクづつ録音していながらほとんどボツ、発売されたものはほとんど無い。
本人が納得できなかったのか、レコード会社がOKを出さなかったのか、VictorもHMVも死屍累々、惨憺たるありさまである。
1933年のUltraphonはその数少ない例であろう。
1934年頃にロンドンで録音されたという、会社名の入っていない白レーベル盤は、まだまだありそうな気がするが、現在復刻されているものしかわからなかった。しかしこれらは聴いていてそんなに面白いものではない。

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by ibotarow | 2014-05-31 17:30 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)