いぼたろうの あれも聴きたい これも聴きたい

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2005年 04月 30日

フランツ・フォン・ヴェツェイ

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Vecsey, Franz von., Russian HMV GC.-27965/6: Traumerei (Schumann) mx.5447b/ Fantasie Carmen (Bizet) mx.5449b, London 1904

最後の5枚目は、11歳のフランツ・フォン・ヴェツェイ(1893-1935)です。ロシア盤なので、レーベルの文字が読めませんが、「カルメン幻想曲」と「トロイメライ」です。1904年のG&T録音は、クライトンの”Discopaedia of the violin 1889-1971”によると次の5面があげられています。
Berceuse (Merkler) 7963
Traumerei (Schuman) 7964
Carmen Fantasia (Bizet-Hubay) 7965/6
Carmen Fantasia (Bizet-Hubay) Habanera 07900
上のレコードには、カルメン・ファンタジー7965/6の後半が入っています。一番最後のハバネラは、7965/6の先行パートかどうかは、聴いたことないのでわかりません。

師匠のフバイが編曲したカルメン・ファンタジーは、テスタメントの復刻盤で聴いていたのですが、オリジナルSPを聴くと、神童の才能が、火花が飛び散るようにはじけているさまを目の当たりにするようです。こうなるとロマンティックな前半部や、復刻されていないハバネラも聴きたくなります。トロイメライは、以前入手した1911年録音のフォノティピア盤がありますので聴き比べてみました。おもしろいことに18歳のフォノティピア録音より、11歳のG&T録音の方が、緊張感をもって、きっちりと弾いていて、大人びて聞こえます。これは12歳の美空ひばりが、必死に大人の歌い方のまねをして歌っているのと、一脈通ずるものがあるかもしれません。デビュー盤にはその人のすべてがある、とよく言いますが、天才少年・少女達のデビュー録音のすばらしさは、古今東西を問わないようです。
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by ibotarow | 2005-04-30 08:10 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2005年 04月 29日

レオ・スレザーク

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Slezak, Leo (ten.) 10 3/4" Odeon 38035/41 Romanze: Holde Aida, Aida (Verdi) mx.VX 1445 Vienna 1906/ Preislied, Meistersinger (Wagner) mx.VX 26 Vienna 1904

4枚目は、レオ・スレザークのオデオン録音で、ドイツ語で歌う「清きアイーダ」とマイスタージンガーの「優勝の歌」です。スレザークは両方の曲とも、何度も録音していますが、以前mr.hmvさんにいただいたレコード・コレクター誌のディスコグラフィーによると、前者は、1902年のG&T、1904年のパテに続く3回目の録音、後者は、1901年のG&Tに続く2回目の録音のようです。なお、この資料では、両方とも1905年の録音となっていました。どちらが正しいかわかりませんが、マトリクス番号がかなり飛んでいるところをみると、ひょっとして上の数字が正しいのかもしれません。

スレザークの魅力は、何と言っても、声、特にエネルギー密度の高い、ピンと張りつめた輝きをもった高音ですね。これはイタリアン・テノールの華麗な高音とはまた違った魅力です。ワーグナーを歌うヘルデン・テノールにはこのような力強い高音が必要なのでしょうが、この声で歌うイタリア・オペラもまた魅力です。この「プライズリート」では古式ゆかしく、冒頭に「なんとかかんとか、レオ・スレザーク、オデオン・レコード」というアナウンスが入っています。「清きアイーダ」は、以前オーケストラ伴奏のオデオン盤(1912年録音)を入手しましたが、それと聴き比べてみると、新しい方がよりレンジが広く、肌理細やかな音です。でも古い方が録音レベルが大きく、スレザークも若いせいか、より迫力のある歌唱です。
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by ibotarow | 2005-04-29 12:08 | 男声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2005年 04月 25日

ウイリー・ブルメスター

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Burmester Willy , Schallplatte Grammophon 047917/18: Gavotte/ (Bach-Burmester) mx.247ac / Air (Bach-Burmester) mx.248ac, Berlin 1909

3枚目は、ウイリー・ブルメスター(1869-1933)です。ロゼと同じく、19世紀の古い演奏スタイルを踏襲した人ですね。ブルメスターの録音が何枚あるか、よく知らないけど、1909年ベルリンでドイツ・グラモフォンに4枚8面、1922年来日時に大阪でニットー・レコードに4面、電気初期にデンマークでエディソン・ベルに何面か吹き込んでいるようです。以前、mr.hmvさんの掲示板でこのデンマーク録音が話題になったことがあって、詳細を忘れたのでもう一度見ようとしたら見当たらず、すでに消えた後のようでした、残念。

以前、ラモーの「ガヴォット」とデュセックの「メヌエット」の10インチ盤を入手したのが唯一のブルメスター盤でしたが、ブルメスターはバッハを聴きたいものだと常々思っていました。今回、入手できたのは、「アリア」と「ガヴォット」の12インチ盤です。「アリア」はほとんどのヴァイオリニストが録音していますが、ブルメスターのそれは、師匠のヨアヒムならさぞかしこう弾いただろうなあ、と想像させる、背中に真っ直ぐな芯が入ったように背筋をシャンと伸ばした、アルカイックかつ高雅な雰囲気を併せ持つ演奏です。やはりバッハはこうでなくちゃ。74歳のヨアヒムのバッハはよたって聴くに堪えないし、クライスラーのような優男には絶対弾けないバッハですねえ。
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by ibotarow | 2005-04-25 12:55 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2005年 04月 24日

ゲルション・シロタ

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Sirota, Gerson (ten.) Orchestrola 5019: Celeste Aida, Aida (Verdi) / E lucevan le stele, Tosca (Puccini) matrices 5017A / 5017B, London 1928

2枚目は、3月1日の日記に書いた、ゲルション・シロタの「清きアイーダ」とトスカの「星よ光ぬ」です。Orchestrolaというレーベルのドイツ盤なので、題名はドイツ語で書かれていますが、イタリア語で歌っています。声は、カルーソーより艶やかで、色気が感じられます。でも歌い方は、イタリアオペラ歌手ほど流麗ではありません。威厳があるというか、やはり聖職者としての自覚が、むやみに官能的感情を発露させるのをセーブしているかの印象を受けます。これはこれで貴重な歌唱だと言えましょう。
録音はあまり良くないです。機材が悪いのか、使いこなしが良くないのか、短波放送を聴いているように音量がふらつきます。

以下、シンポジウムの復刻CDの解説を要約します。シロタは30年間で175を超える録音を残したそうですが、これは1928年の初の電気録音です。Orchestrola/Broadcastシリーズとして、実際の録音はヨーロッパVocalionが担当しました。ロイヤリティの問題を避けるために二流の機材(先日の写真の資料にはマルコーニと書いてあった)を使用したそうです。同時に8インチと10インチの盤が作られました。8インチの方は、同じ量の音楽を刻むため、振幅を小さくしてカットしたため、クオリティは低いそうですが、偉大なカントールが寺院の中で、ライブを行っているような臨場感が感じられると書いてあります。
これはひょっとして音量のふらつきのことを言っているのかしら。

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by ibotarow | 2005-04-24 12:07 | 男声_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2005年 04月 23日

アーノルト・ロゼ

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Rose, Arnold., black G&T GC.-47925: Spanischer Tanz Nr.8, op.26 Nr.2 (Sarasate) mx.910x, Vienna 1902, stamper II

待望のレコードが5枚到着しました。1枚目はアーノルト・ロゼのサラサーテ「スペイン舞曲第8番」です。某オークションのカタログには、
3-4 scrs., open blister, edge bite to groove 2 (not in music), faint 1" hcと満身創痍の説明でしたが、どうしてもほしかったので大枚はたいて入手しました。現物を見ると、エッジの欠けが予想より大きく、針を下ろすのが難しそうです。ヘアクラックも裏からセロハンテープで留めてあったり、レーベルもほとんど判読できないし、もう古雅すぎます。

ぎりぎりの溝に針をのせてから、ターンテーブルをスタートさせました。ピアノ伴奏がすでに始まっていましたが、ヴィオリンは最初から聴けました。もちろん復刻CDより生々しい音です。ロゼは、1863年生まれで、1881年から1938年まで、58年間ウィーンフィルのコンサートマスターを務めましたが、この録音の頃は30代の終わりで、すでに20年以上、コンサートマスターをしていたことになります。という先入観のせいか、なんだか粋でお洒落なウィンナワルツを聴いているような気分になります。サラサーテは19世紀のサロン音楽だったんですね。

ロゼの旧吹き込みは、mr.hmvさんの調査によるとBerliner-G&T-HMVに33面あるそうですが、1900年録音のスペイン舞曲第8番はテスタメントで復刻されているし、あとは新星堂の復刻CDで我慢しよう。
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by ibotarow | 2005-04-23 13:46 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2005年 04月 17日

仮想蓄音機

http://www.collectionscanada.ca/gramophone/index-e.htm

上記サイト、まあ一度のぞいて見てください。エンマ・アルバーニの音源が12種類収録されています。
あとキャサリン・パーロウが35種類ありました。
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by ibotarow | 2005-04-17 07:58 | Trackback | Comments(2)
2005年 04月 03日

フランチェスコ・ヴィニャス(ヴィグナス)

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Francesco Vinas (1863-1933) , 英語名Francisco Vignasは, 1863年, バルセロナで生まれました。1888年、バルセロナのリセオ劇場でローエングリンでデビュー、1889年にはスカラ座、1893年にはコベントガーデン、メトロポリタン、1895年にはマドリッドの王立劇場に登場、イタリア語で歌うワーグナー歌手として高名をはせましたが、演技は下手だったそうです。ナポリのサン・カルロ劇場では、フェルナンド・デ・ルチアからローエングリンの役を引き継いでいます。

録音は、R.バウアーによると、1903年、G&Tに8面、1905年から07年にかけてFonotipiaに20面残しています。復刻盤は、The Horold Wayne Collection Vol. 31にFonotipia の14面が収録されています。上の写真は、
Guetary, Mi Nina (39122, xPh 164, 1905.02)
E. Mandeno, La Partida (39123, xPh 165, 1905.02)
です。この2曲には1906年10月録音の、それぞれ(39122-2, xPh2101)と(39123-2, xPh2100)の別テイクがあり、上の復刻盤のLa Partidaは後者が収められています。この両者を聴き比べてみると、まず音質の違うのに驚かされますが、これは媒体の違いでしょう。SYMPOSIUMはあまり音を加工しないと思っていましたが、SP原盤にくらべるとずいぶん柔らかい声になっています。歌い方自体はあまり差がありませんが、ピアノは最初の録音のほうが下手くそです。これが翌年に別テイクを録音した原因かもしれません。

ロドルフォ・チェレッティの「テノールの声」によると、ヴィニャスの声は、発声の自然さで、当時の最も美しい声の一つであり、ヴァレロと同じく、特にメッツァヴォーチェでガヤレを思わせる響きの特徴を持っていたということです。なおジュリアン・ガヤレは1844年生まれのスペインの神話的なテノールで、1890年に46歳の若さで亡くなったため、レコードは残っていません。
ヴィニャスの声ですが、私には、ヴァレロほどではありませんが、ほのぼのとしたというか、茫洋とした感じを受けます。これがopen-throated methodなのかもしれません。
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by ibotarow | 2005-04-03 15:45 | 男声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)