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2017年 06月 11日

デジタル化その8 ヨーゼフ・ヨアヒム

8回目は、Joseph Joachim (1831-1907)です。

ヨアヒムのG&T盤は下記の5面あります。
いずれも黒レーベルだと思っていましたが、最近某オークションで赤レーベルが2枚出ていましたので、最初は赤盤で発売されたようです。
ヨアヒムのレコードはこれがすべてで、別に他社に録音したわけではないのに何で黒盤になったんだろ?

G&T
27? June 1903, Berlin
047903 [204y] Bach: Sonata for Violin solo no. 1 in G minor, BWV 1001: Prelude
047904 [205y] Bach: Partita for Violin solo no. 1 in B minor, BWV 1002: Tempo di Bourée
047905 [217y] Brahms: Hungarian Dance no. 2 in D minor (arr. Joachim)
047906 [218y] Joachim: Romance in C Major
047907 [219y] Brahms: Hungarian Dance no. 1 in G minor (arr. Joachim)

まず、ハンガリー舞曲第1番ですが、
SYMPOSIUMのビニールプレスには78 rpmと書いてあります。
念のため、TESTAMENTの復刻CD[1]と合わせてみると、これも78 rpmのようです。

次に、ハンガリー舞曲第2番は、無銘のビニールプレスですが、回転数はTESTAMENTの復刻CD[1]と合わせた結果、81.5 rpmとなりました。
なお、81.5という値は有効数字3桁という意味ではなく、81と82のあいだという程度にお受け取りください。
しかし同時期の録音でここまで回転数が異なるのは奇異な感じがしますが、同じ復刻CDですので、この値を信用することにしました。

ハンガリー舞曲第1番
047907 [219y] Brahms: Hungarian Dance no. 1 in G minor (arr. Joachim)
の音源を下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/4519371/

ハンガリー舞曲第2番
047905 [217y] Brahms: Hungarian Dance no. 2 in D minor (arr. Joachim)
の音源を下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/3964333/

いずれも写真をクリックすると音が出るはずです。


これでラッパ吹込み盤は予定終了です。
梅雨の間は、例年レコードケースに乾燥剤を入れ、レコードの出し入れはしませんので、デジタル化は梅雨明けまでお休みします。

Reference
[1] The Great Violinists - Recordings from 1900-1913, TESTAMENT SBT1323 (2012)


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by ibotarow | 2017-06-11 07:41 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 14日

SPレコードのデジタル化その4 ジュール・ブーシュリ

4回目は、Jules Boucherit(1877-1962)の1枚です。

Disque pour Gramophone 1906, Paris
237902 [5592o] Thais: Méditation (Massenet)
237903 [5599o] Menuet du Concert k219 (Mozart)

オリジナルはZonophoneですが、これはDisque pour Gramophoneレーベルです。
斯界の大御所M・Sさんの話では、ゾノフォンの方が音が太い、とのことです。

ジュール・ブーシュリ回想録[1]によると、フランス・ベルギー楽派のブーシュリは、同楽派の特徴について、
「情緒派と厳格派から等距離にある奏派である。」
と言っていますが、二つの派とはサラサーテとヨアヒムのことでしょうか?
彼はこうも言っています。
「私は物の見方に少々難があり、もちろん意図的ではないにせよ、一種の癖のようなものがある。それは、無意味で不要に思える細かい事象にのみ、深い感銘を受けるということだ。」
これらは、ブーシュリの芸風をよく伝えていると思います。

さて、回転数は、調べても徒労に終わるだろうと、何も考えず復刻CD[2]に合わせました。
その結果、両面とも76 rpmとなりました。もうちょっと速いかもしれません。

モーツァルトの音源を下記にアップしました。

1906, Paris
237903 [5599o] Menuet du Concert k219 (Mozart)
http://ibotarow.exblog.jp/9612716/

写真をクリックすると音が出るはずです。

レーベル写真の無い、裏面の音源の公開方法はどうしようかなあ、と思っているのですが、試みにタイスは、ダウンロードの手間はありますが容量に余裕のあるYahoo Boxにアップしてみました。

1906, Paris
237902 [5592o] Thais: Méditation (Massenet)
http://yahoo.jp/box/KphuSX

References
[1] マリア・ソリアノ, "ヴァイオリンの奥義 ジュール・ブーシュリ回想録 1877-1962", 桑原威夫訳, 音楽の友社 (2010)
[2] The Great Violinists, Vol. 23, Symposium 1349 (2007)
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by ibotarow | 2017-05-14 08:07 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 07日

SPレコードのデジタル化その3 アルノルト・ロゼ

3回目は、アルノルト・ロゼ(1863–1946)の2枚です。

Arnold Rosé
G&T 1902, Vienna
47925 [910x] Spanischer Tanz Nr 8 Op 26 Nr 2 (Sarasate)

May 1909, Vienna
47975 [14682u] Romanze Nr 2 in F-Dur Op 50 (Beethoven)

畏兄エピクロスさんによれば、ロゼは、シュテファン・ゲオルゲなど当時のドイツ語圏に属する詩人たちに、ほとんどヴィブラートをかけない奏法が清潔で好まれたそうです。
たしかに、ロゼにとってみればクライスラーのヴィブラートは我慢のできない下品なものであったのかもしれませんが、ヘルメスベルガ―に言わせると、ロゼがコンサートマスターになってからウィーンフィルは堕落した、という話をクリストファー・N・野澤さんに聞きましたから、これは、時代の移り変わりというたぐいの話でしょうか。

さて、サラサーテのスペイン舞曲No.8は、エッジが欠けていて、最初のアナウンスとピアノ伴奏の出だしが聴けません。
そのうち、ワックスで補修しようと思っていましたが、適当な材料が手に入らず、今日に至りました。
しかたなく、ギリギリの溝に針を乗せて、ターンテーブルをスタートさせました。

回転数は手抜きをして、復刻CD[1]に合わせることにしました。
SYMPOSIUMだからちゃんと調べているだろうと思いましたが、結果は78 rpmとなりました。

次は、ベートーヴェンのロマンスNo.2です。
こちらは、Arbiterの復刻CD[2]に合わせた結果、75 rpmとなりました。

これらの音源を下記にアップしました。

1902, Vienna
47925 [910x] Spanischer Tanz Nr 8 Op 26 Nr 2 (Sarasate)
http://ibotarow.exblog.jp/3733231/

May 1909, Vienna
47975 [14682u] Romanze Nr 2 in F-Dur Op 50 (Beethoven)
http://ibotarow.exblog.jp/9997627/

いずれも写真をクリックすると音が出るはずです。


References
[1] The Great Violinists Vol 24 - Arnold Rosé (1902-1929), Symposium 1371 (2008)
[2] Arnold Rosé, First violin of Vienna - 1909-1936 recordings, Arbiter Records 148 (2006)



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by ibotarow | 2017-05-07 08:05 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2017年 04月 23日

SPレコードのデジタル化その1 イレーネ・アーベントロート

このたび縁あって、さる先達にSPレコードを何枚か引き取っていただけることになりました。
ありがたいことです。これで地震、火事はもとよりカビの心配をしなくて済みます。
お渡しする前に、記念に音をデジタル化して残しておくことにしました。

最初、皆さんがあまり使われないような時代物プレーヤで再生しようと考え、デッカXMS+コラーロAC47を試してみました。
このカートリッジは、今ではセクハラだと言われそうな表現ですが「シコメの深情け」のように、演奏者の表情をえぐり出す点において、他の追随を許しません。
さっそくこれで試聴してみましたが、針圧24gでもトレースし切れなくて歪む箇所があります。
そこで、現代国産品のデノンDL102SP+コスモテクノDJ3500で同じレコードを再生してみると、針圧15gで歪みはなく、しかもデッカよりしっとりした音です。
でも、いささか没個性というかソツのない音ですが、これがかえって色付けのない複製になるのではと考え、こちらに決めました。


AD変換はコルグDS-DAC-10Rでphono入力、イコライザoff、録音フォーマットはDSD5.6MHzです。


最初にデジタル化するレコードは、Irene Abendroth (1871-1932)の2枚です。
G&T 1902 Dresden
43245 [(o)768½x-N1-2z] Mignon: Arie der Philine (Thomas)
43250 [(o)795x-N1-2z] Barbier von Sevilla: Arie der Rosina (Rossini)


回転数がわからなかったので、しかたなく復刻CD
“The Harold Wayne Collection Vol. 6”, SYMPOSIUM 1085 (1990)
に合わせることにしました。
その結果、
43245 75.0 rpm
43250 79.3 rpm
となりました。LEDタコメータで測ったので±0.2 rpm位のバラツキはあります。
さらに言えば、ボクの駄耳では1 rpm以下の差は判別できないので、小数点以下の数字は信用できません。
マトリクス番号が飛んでいるので、違う日の録音だと思われますが、2枚の回転数が大幅に異なります。
それにしても、79.3は1902年のG&Tにしては速すぎるような気がしますが、ハロルド・ウエインに敬意を表して、この値を採用することにしました。


しばらくやらないうちに、音源をアップロードする方法をすっかり忘れていましたが、なんとかDSDからMP3に変換した音源を下記にアップしました。

43245 [(o)768½x-N1-2z] Mignon: Arie der Philine (Thomas)
http://ibotarow.exblog.jp/4170592/

43250 [(o)795x-N1-2z] Barbier von Sevilla: Arie der Rosina (Rossini)
http://ibotarow.exblog.jp/10348842/

いずれも写真をクリックすれば音が出るはずです。


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by ibotarow | 2017-04-23 14:30 | 女声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2017年 02月 28日

レオ・スレザーク(1873-1946)のディスコグラフィーその1

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以前、「レオ・スレザークの素敵な世界」という素敵なホームページを運営しておられた盤 奇録さんには、2,3度お目にかかったことがありますが、残念ながら2014年10月に逝去され、そのホームページもいつしか閲覧できなくなりました。
その頃から、スレザークのディスコグラフィーを作りたいと思っていましたが、カルーソ以上に大量の録音があるので、なかなか手が付けられませんでした。
このたび、ずいぶん前にmr.hmvさんからいただいたRC誌のディスコグラフィー[1]をもとに、[2-27]の資料と照合、補完し、なんとかラッパ吹込みをリストアップすることができました。
謹んで盤 奇録さんに献呈いたします。

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References
[1] Thomas G. Kaufman, LEO SLEZAK discography, The Record Collector, Vol. 15, Nos. 9-10 (1963) 208-226.
[2] Leo Slezak 1: Gramophone/Zonophone/Pathé (Wien, 1901-1904), Truesound Transfers TT-2405 (2004)
[3] Leo Slezak 2: Gramophone (Wien, 1903), Truesound Transfers TT-2406 (2004)
[4] Leo Slezak 3: Gramophone (Wien, 1903-1905), Truesound Transfers TT-2407 (2004)
[5] Leo Slezak 4: Odeon/Columbia (Wien, 1904-1906), Truesound Transfers TT-2408 (2005)
[6] Leo Slezak 5: Gramophone (Wien, 1905), Truesound Transfers TT-2409 (2005)
[7] Leo Slezak 6: Gramophone (Wien, 1906-1907), Truesound Transfers TT-2410 (2006)
[8] Leo Slezak 7: Gramophone (Wien, 1907-1908), Truesound Transfers TT-2411 (2006)
[9] Leo Slezak 8: Gramophone (Wien, 1909), Truesound Transfers TT-2412 (2005)
[10] Leo Slezak 9: Edison cyl. (Berlin, 1909), Truesound Transfers TT-2413 (2006)
[11] Leo Slezak 10: Gramophone/Pathé (Paris, 1910/Berlin, 1912), Truesound Transfers TT-2414 (2005)
[12] Leo Slezak 11: Columbia/Odeon (New York/Berlin, 1912), Truesound Transfers TT-2415 (2005)
[13] Leo Slezak 12: Anker/Favorite (Berlin, 1913), Truesound Transfers TT-2416(2005)
[14] Leo Slezak 13: Favorite/Columbia (Berlin, 1913/Wien, 1917), Truesound Transfers TT-2417 (2005)
[15] Leo Slezak 14: Gramophone (Berlin, 1923) - German Lieder Recital, Truesound Transfers TT-2418 (2005)
[16] Leo Slezak 15: Gramophone (Berlin, 1923) - Operatic arias and Songs, Truesound Transfers TT-2419 (2005)
[17] A. Kelly, Gramophone Company Matrix Series, suffixed a/b/c, recorded by Frederick William Gaisberg et al, 1900 to 1919, MAT102 (2002).
[18] A. Kelly, Gramophone Company Matrix Series, suffixed g, h, i(j) (early use B, x, y), recorded by William Sinkler Darby, 1901-1909, MAT04 (2002)
[19] A. Kelly, Gramophone Company Matrix Series, suffixed k, l, m (early use C, z, Hp), recorded by Franz Hampe (Hampe I), 1902-1919, MAT05 (2004)
[20] A. Kelly, Gramophone Company Matrix Series, suffixed t, u, v, corded by Charles Scheuplein, 1902-1920 and by Harry Fleming, 1920-1921, MAT08 (2006)
[21] V. Girard and H. M. Barnes, "Vertial-cut Cylinders and Discs", British Institute of Recorded Sound (1964)
[22] Christian Zwarg, ODEON Matrix Numbers — B/xB/xxB/xxxB (Berlin)
http://discography.phonomuseum.at/odeon/odmxB.pdf
[23] TRUESOUND ONLINE DISCOGRAPHIES, ODEON (incl. FONOTIPIA)
http://www.truesoundtransfers.de/odeon.zip
[24] TRUESOUND ONLINE DISCOGRAPHIES, EDISON (Phonographenwalzen)
http://www.truesoundtransfers.de/edisoncy.zip
[25] TRUESOUND ONLINE DISCOGRAPHIES, EDISON (Diamond Discs)
http://www.truesoundtransfers.de/edisondd.zip
[26] TRUESOUND ONLINE DISCOGRAPHIES, INTERNATIONAL ZON-O-PHONE
http://www.truesoundtransfers.de/zonoint.zip
[27] THE ONLINE DISCOGRAPHICAL PROJECT, Columbia A5000 - A5499 (1908 - 1913), a numerical listing
http://www.78discography.com/COLA5000.htm



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by ibotarow | 2017-02-28 08:24 | 男声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2015年 12月 15日

マッティア・バッティスティーニのディスコグラフィー

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先日、斯界の大御所、M.Sさんから忝くもイタリアンバリトンの雄、マッティア・バッティスティーニ(1856 - 1928)のラッパレーベル盤を2枚いただきました。
054107 Ernanni:O sommo Carlo (Verdi)
054390 Pagliacci:E allor perché (Leoncavallo)
で、いずれも第1次大戦後のドイツプレスです。
これを機会に、バッティスティーニのディスコグラフィーをまとめることにしました。

下敷きに、今年マーストンから出たコンプリートCD集[1]のトラックリストをコピーペーストし、
mr.hmvさんからいただいたRC誌の記事[2]と、ケリーのMAT102[3]と照合し、不足分を補いました。

なお、最近のマーストンの復刻技術の進歩は著しく、ボクらがその辺のオークションで入手した盤を、普通に再生しただけでは、絶対出ないような音が入っています。

ボクは今まで、蓄音機で再生した音をリファレンスにして、それにできるだけ近い音を電気再生で出すことを心がけて来ましたが、これを聴くと、そんな素人の努力は無駄であったと思わずにはいられません。
彼の方向は、100年前のレコードから、現代に録音されたようなリアリスティックな音を引き出すことのようで、それはある程度実現されています。

これを聴いて、ボクはもうSP盤を集めようという気が無くなりました。
同時に、蓄音機も手放す決心をしました。

ところで、2枚のラッパレーベル盤の感想はどうかって?
まだ聴かずに飾ってあります。SP盤は持っていることに価値があるのです。

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by ibotarow | 2015-12-15 10:07 | 男声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2015年 06月 27日

フランツ・ドルドラのディスコグラフィー

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きっかけは某オークションに、日本ポリドールの Franz Drdla(1868-1944)の自作自演レコード10009が出ているのを見つけたことです。
オークションの写真を見るとマトリクス番号が写っていて、サフィックスはarです。
このサフィックスの由来は以前、オネーギンのラッパ吹き込み に記したように、1914年以後、英グラモフォンとは袂を分かったDeutsche Grammophon Aktiengesellschaft の録音です。
日本ポリドールは昭和2年(1927年)に設立され、DGAと原盤契約を結びました。

ドルドラはG&T[1,2]だけだと思っていましたが、こんな録音があるとは知りませんでした。
それでレコードを1枚も持ってないのに、ディスコグラフィーを作りたくなりました。

その前に、ドルドラの録音はないかとYoutubeを探してみたら、 ブルッフの協奏曲
[947 x] 47923 Konzert Nr 1 Op 26: Allegro moderato (Max Bruch), mit Klavier 
がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=kiX7HOdyMgA
ドルドラのロマンチックな曲から受けるイメージとは裏腹に、 フーベルマンやタシュナーを彷彿させる力強い演奏でびっくりしました。
風貌もご両人のごっつい顔となんだか似てますよね。

もう一曲ドルドラの演奏を見つけました。スーベニールです。
https://www.youtube.com/watch?v=Qf7UdH2ALVw
その後、Loreeさんから送っていただいたヤン・クーベリック協会の復刻CD[3]の音源と比較して、ポリドールの演奏
[3395 ar] 20194 Souvenir (Drdla) 日Polydor 10009-A
と判明しました。
2分20秒~30秒あたりに、楽譜にないアドリブが聴かれます。
楽譜を見たわけではありませんが、他の演奏と比較して、また下記の記述[4]を読んでそう思いました。

Drdla’s own playing style as revealed by his recordings is articulate and accurate with infrequent use of vibrato, although this is slow and wide where it does occur. In his Souvenir performance (1920) and the 1903 recording of his Chopin arrangement one can also hear his penchant for pronounced portamenti and a fascinatingly free approach to his own notated rhythms, no doubt influenced by his links to folk music traditions. (David Milsom,"FRANZ DRDLA")

この文章にはスーベニールのほかにショパンも挙げられています。
これは復刻CD[3]には入っていないので、どれだけ楽譜から逸脱しているか聴いてみたいものだと思っていましたら、UNICORNさんからPearlの復刻LP GEM102 [5]に入っているよと教えていただきました。
このLPはボクも持っていますが、何十年も聴いていないのですっかり忘れていました。
ドルドラは
[949 x] 47929 Nocturne Op 9 Nr 2 (Chopin-Sarasate)
1曲のみ収録されています。
さっそく聴いてみると、ドルドラは素直に楽譜通りに弾いているようです。
後年のポリドールのような”溜め”はあまり感じません。
その点、物足りないと言えばそうですが、初々しいとも言えます。
音は昔の復刻盤特有の、スクラッチノイズを消した貧弱な音です。

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by ibotarow | 2015-06-27 09:36 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2014年 09月 21日

フランシスコ・ヴィニャスのO Paradiso

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ヴィニャス(ヴィグナス)については、過去3回書きましたが[1-3]、そのつど呼び名が変わっていましたので、ここで下記のように統一します。
スペイン語名は、Francisco Viñas (フランシスコ・ヴィニャス)
イタリア語名は、Francesco Vignas (フランチェスコ・ヴィグナス)
彼のレコードはすべてミラノ録音ですので、レーベル上の名前はイタリア語表記です。

さて、前回のマルコーニのレコードとともに、写真のレコードも同梱で到着しました。
マルコーニはたぶん無理だろうと思ったので、押さえにもう1枚入札したのですが、邪心が無かったためか、2枚とも手に入ってしまいました。

フランシスコ・ヴィニャスのディスコグラフィーは以前作りましたが[3]、そのうちのG&Tの部分を再掲します。
1903年10月のミラノ録音で、10インチが1面、12インチが7面あります。
Con 133Rだけ、X-92115としてゾノフォンからも出たようです。
ちなみにウィル・コンラッド・ガイスベルグは、マトリクスのプリフィックスにG&T録音は"Con"、ゾノフォン録音は"Rad"を使い分けていましたが、これは自分のミドルネームですね。

Youtubeを探しましたが、残念ながらG&Tは無く、1912年のフォノティピア
[XPh 4913] 69121 L’AFRICAINE: O paradiso (Meyerbeer)
と思われる音源
http://get-tune.net/?a=music&q=francisco+vinas+l+africaine+o+paradiso+meyerbeer
がありますので、聴き比べてみました。
フォノティピアは録音に慣れたのか、ストレスなく朗々と歌っています。
それに対して、長年の風雪に耐えた古木のように節くれだった表現は、1903年のG&Tに共通の味わいだと思います。



              Francisco Viñas G&T Recordings by [4-6]
                                                               ○: [4]

1903.10, Milan, accompanied by SALVATORE COTTONE at the piano
[Con 133R] 52735 GERMANIA: Studenti, udite (Franchetti) ○ X-92115
[Con 520R] 052007 AIDA: Celeste Aida (Verdi) ○
[Con 521R] 052008 MEISTERSINGER: Dall’alba tinto (Morgenlich leuchtend) (Wagner) ○
[Con 522R] 052013 DIE WALKÜRE: Cede il verno ai rai (Winterstürme) (Wagner) ○
[Con 527R] 052005 LOHENGRIN: S’ei torna alfin (Mein lieber Schwan!) {Second part only} (Wagner) ○
[Con 529R] 052001 LOHENGRIN: Ben altra prova (Höchstes Vertrau’n) (Wagner) ○
[Con 531R] 052002 LOHENGRIN: Da voi lontan (In fernem Land) (Wagner) ○
[Con 532R] 052004 L’AFRICAINE: O paradiso (Meyerbeer) ○


References
[1] フランチェスコ・ヴィニャス(ヴィグナス)(2005年 04月 03日)
[2] ヴィグナスG&T (2005年 08月 14日)
[3] フランチスコ・ヴィニャスのローエングリン「はるかな国に」(2011年 02月 05日)
[4] The Complete Francisco Viñas, Marston, 53006-2 (2006)
[5] Alan Kelly, "Matrix Series Suffix-e, Ten Inch Wax Process Recordings made by W C Gaisberg et al" (1994)
[6] Alan Kelly, "Matrix Series Suffix-f, Twelve Inch Wax Process Recordings made by William Conrad Gaisberg et al" (1994)
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by ibotarow | 2014-09-21 07:06 | 男声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2014年 09月 14日

フランチェスコ・マルコーニのDi pescatore ignobile

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このところ、ビニール盤に浮気をしていましたが、やっとシェラック盤を聴きたくなる季節になってきました。

以前、HMVのVA, VB盤は盤質も良く、お買い得ですよ、という記事を書いたところ、mr.hmvさんから、
「VA/VB盤は良質なシェラックで理想的なプレスがされており、安価でかつ入手も容易と狙い目です。ただ悪いことに、後日どうしても本物が欲しくなるのが唯一の欠点です。」
というコメントをいただきました。
その時は、何を言いうかこのおっさん、と思っていたのですが(大変、失礼)、このたび、図らずもその通りのことになってしまいました。
くやしいけれど、達見と言わざるを得ません。

何の話かというと、フランチェスコ・マルコーニ(1853-1916)のルクレツィア・ボルジアからDi pescatore ignobile「私は名もない漁師の息子だと」です。
このレコードは下のリストからわかるように、VB27として再プレスされており、これを入手して楽しんでいました。
ところが先日、某オークションでオリジナル盤がマルコーニにしては高くない値段で出ていたので、ダメもとで入札したところ、競争相手は現れずゲットしてしまったという次第です。
やはり邪心の無いところに神は微笑むようです。
これで、VB27は蓄音機用に回せます。

どんな曲かというと、こんな曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=hBZ2K5nAxo0
1907年の録音で、スタイルは全くの19世紀、ボクの大好きな“こねくり回した歌唱”です。素直じゃありません。
    

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by ibotarow | 2014-09-14 07:38 | 男声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2014年 06月 30日

マヌエル・キロガのディスコグラフィー

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話は約9年前に遡ります。その頃キロガの復刻CD[1]を手に入れました。
1曲目に作曲者不詳の"Capricho Jota" が入っていました。
これはオークションで見かけた、
[488y] X-57900 Jota Capricho (José del Hierro)
ではないかと思っていたのですが、確かめるすべはありませんでした。

最近、キロガのディスコグラフィーを作りかけているのですが、先ほど、ふと思いついてYoutubeを探してみると、
Jose del Hierro - Gran Jota Capricho
がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=tPB2qDdg90E
同じもののようです。
この人はずいぶん音程が怪しくて聴きづらいですが、キロガの演奏で聴くともっと魅力的な曲です。

ケリー[2]によると、488yは1909年3月11日マドリードでの録音です。
今までキロガの初録音は20歳の1912年だと思っていましたが、1909年3月だと16歳です。
その頃のキロガにレコードを吹き込むチャンスはあったのでしょうか?

キロガの伝記[3]を読んでみると、1904年に12歳でマドリードの王立音楽院に入り、ついた先生が、この作曲者のJosé del Hierroでした。
2年後、Mugártegui家から1682年製のアマティを贈られます。
1907年から1909年まで、キロガはマドリードやその他の都市で多くのコンサートを行いました。
1909年10月14日、スペインでのHierro先生のレッスンを終了し、お父さんとベルリンへ旅立ちます。
フリッツ・クライスラーに教えを受けるためでしたが、途中に立ち寄ったパリで変心します。
パリ音楽院のオーディションを受け、合格したのです。
キロガはジュール・ブーシュリやティボーについて2年間勉強し、1911年に1等賞を取りました。

このことから考えると、1909年にマドリードで先生の曲を録音するのは不自然ではありません。
またパリ音楽院で1等賞を取った後の1912年にパリで録音したのも頷けます。
なお、キロガはパリでMarthe Lehman と出会い、二人は1915年7月21日に結婚します。
したがってマドリード録音時のピアニストはMarthe Lehmanではありません。

パテに関しては復刻CDしか資料がなかったので、まだ他にあるかもしれません。

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by ibotarow | 2014-06-30 07:44 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)