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2017年 07月 05日

ショルティ「ラインの黄金」SXL盤とLXT盤

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学生時代に中古レコード店でキングのハイライト盤を買って以来、40数年憧れ続けていましたが、このたび、やっとオリジナルステレオ盤を入手することができました。感慨無量であります。
でもグルーブガード盤だし、マトリクスのテイク番号が5~9なので、かなり後期のカッティングだと思われます。

24 September - 8 October 1958, Sofiensaal Wien
SXL 2101
[ZAL-4260-7G, 3B, GI]
[ZAL-4265-5G, 2B, G]
SXL 2102
[ZAL-4261-5G, 1, GK]
[ZAL-4264-6G, 1, GB]
SXL 2103
[ZAL-4262-5G, 21, M]
[ZAL-4263-9GR, 1, U]

またオートチェンジャー仕様なので、1面の裏が6面です。したがって、とりあえずSXL 2101を聴いてみました。
これで途中は抜けていますが、ラインの黄金の前奏曲からワルハラ入城まで聴くことができました。

本来はデッカのカートリッジで聴くのが筋なんでしょうが、クセのある同士だと、レコード本来の音がわからなくなると思い、まず手持ちのなかで一番素直?なデノンDL103で聴いてみました。

ステレオということで久しぶりに2台のスピーカーの真ん中で聴きました。
オーケストラが左右に分かれすぎるのがなんか不自然な感じがしますが、軽い透明な弦は、まぎれもなく50年代の英デッカの音です。

さて一番有名なフィナーレの雷鳴のシーンですが、金床をハンマーで打つ音は若干歪みますが、それに続くリンツから運んだという巨大な鉄板の怒涛の振動音は、お~これこれ! 快感です。
こういうハリウッドスペクタクル映画のような派手さはカルショーの独壇場ですね。

この後で、同演奏のCDを聴いてみましたが、気の抜けたビールみたいにフヌケた音で、とても同じ演奏とは思えないほどでした。金床はさすがに歪みませんでしたが。
やはり、初期ステレオ盤は鮮烈でした。

ただ残念ながら、このSXL盤は、どうも第2版のようです。どうりで安かった訳ですね。
最近見た某オークションの説明文によると、
HERE IS AN ORIGINAL 1960s 2ND EDITION OF A 1959 RECORDED BOX SET OF 3 STEREO ALBUMS ON THE WIDEBAND AND GROOVED DECCA LABELS WITH THE "MADE IN ENGLAND" RIM TEXT AT 10"0"CLOCK DESIGN PRESSED IN ABOUT 1963/4.
と書いてありました。
レーベルは、
WIDEBAND AND GROOVED
ですし、2枚目、3枚目のレーベルの10時の位置には、
MADE IN ENGLAND
と書かれていました。1963年か64年のプレスのようです。

でも、1枚目の同じ位置には無かったのです。
代わりに、
ORIGINAL RECORDING BY
と書いてありました。
初めはこの意味がわからなかったのですが、その後、 [1]を見ると、
It can be easily recognised due to the words 'Original Recording by...' written around the rim.
と書いてあって、これが初版のレーベルだそうです。
また、
ED2 records also have a wide band and generally the same sound quality as an ED1.
とも書いてあったので、ファーストかセカンドかはあまり気にする必要はなさそうです。

という訳で、1枚目のレーベルは初版でしたが、マトリクスは[7G]と[5G]でした。
このことから、実際のプレス時期は2枚目、3枚目と同じ頃ではないかと思われます。

そこで、この傍証を求めて、12時の位置に刻印されたTAX CODEを調べてみました。
冒頭のリストに追記した一番右カラムのアルファベット2文字がそれです。

SXL 2101
[ZAL-4260-7G, 3B, GI, KT]
[ZAL-4265-5G, 2B, G, KT]
SXL 2102
[ZAL-4261-5G, 1, GK, KT]
[ZAL-4264-6G, 1, GB, KT]
SXL 2103
[ZAL-4262-5G, 21, M, K?T]
[ZAL-4263-9GR, 1, U, KT]

[2]によると、[KT]は、1963年7月1日から1966年7月20日まで使われました。
したがって、3枚ともこの期間にプレスされて発売されたと思われます。

では、なぜ1枚目に初版レーベルが使われたのでしょうか?
想像するに、余っていた古いレーベルを使ったのかもしれません。SP時代にもよくありましたから。



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by ibotarow | 2017-07-05 07:16 | 男声_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 06月 11日

デジタル化その8 ヨーゼフ・ヨアヒム

8回目は、Joseph Joachim (1831-1907)です。

ヨアヒムのG&T盤は下記の5面あります。
いずれも黒レーベルだと思っていましたが、最近某オークションで赤レーベルが2枚出ていましたので、最初は赤盤で発売されたようです。
ヨアヒムのレコードはこれがすべてで、別に他社に録音したわけではないのに何で黒盤になったんだろ?

G&T
27? June 1903, Berlin
047903 [204y] Bach: Sonata for Violin solo no. 1 in G minor, BWV 1001: Prelude
047904 [205y] Bach: Partita for Violin solo no. 1 in B minor, BWV 1002: Tempo di Bourée
047905 [217y] Brahms: Hungarian Dance no. 2 in D minor (arr. Joachim)
047906 [218y] Joachim: Romance in C Major
047907 [219y] Brahms: Hungarian Dance no. 1 in G minor (arr. Joachim)

まず、ハンガリー舞曲第1番ですが、
SYMPOSIUMのビニールプレスには78 rpmと書いてあります。
念のため、TESTAMENTの復刻CD[1]と合わせてみると、これも78 rpmのようです。

次に、ハンガリー舞曲第2番は、無銘のビニールプレスですが、回転数はTESTAMENTの復刻CD[1]と合わせた結果、81.5 rpmとなりました。
なお、81.5という値は有効数字3桁という意味ではなく、81と82のあいだという程度にお受け取りください。
しかし同時期の録音でここまで回転数が異なるのは奇異な感じがしますが、同じ復刻CDですので、この値を信用することにしました。

ハンガリー舞曲第1番
047907 [219y] Brahms: Hungarian Dance no. 1 in G minor (arr. Joachim)
の音源を下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/4519371/

ハンガリー舞曲第2番
047905 [217y] Brahms: Hungarian Dance no. 2 in D minor (arr. Joachim)
の音源を下記にアップしました。
http://ibotarow.exblog.jp/3964333/

いずれも写真をクリックすると音が出るはずです。


これでラッパ吹込み盤は予定終了です。
梅雨の間は、例年レコードケースに乾燥剤を入れ、レコードの出し入れはしませんので、デジタル化は梅雨明けまでお休みします。

Reference
[1] The Great Violinists - Recordings from 1900-1913, TESTAMENT SBT1323 (2012)


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by ibotarow | 2017-06-11 07:41 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(1)
2017年 03月 31日

ソロモンのベートーヴェン

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銚子のAさんのブログ[1]を読んで、昔、吉田秀和が何かの連載でソロモン(1902-1988)をホメていて、それでレコードを1枚買ったなあということを思い出しました。
調べてみると、1976年にラジオ技術社から「世界のピアニスト」[2]という単行本が出ていて、その中の「ホフマンとソロモン」と言う章で紹介していたようです。
記憶はさだかではありませんが、同社から出ていたステレオ芸術誌で連載していたのかもしれません。

くだんのレコードを押入れの奥から引っ張り出してみると、
Beethoven: Piano Concerto No. 1 / Sonata No. 27 (Seraphim ‎– 60016)
でした。てっきりモノラル盤だと思っていましたが、ステレオでした。
何年頃の録音か調べてみると、ソロモンのディスコグラフィー[3]に、

BEETHOVEN: Piano Concerto No. 1 in C, Op. 15
Philharmonia Orchestra; Herbert Menges, cond.
Recorded 16-17 and 23 September 1956, Studio No. 1, Abbey Road
GB= HMV ALP 1583/ASD 294, RLS 5026 (HLS 7067)(0C 17701698/701)
US= Mg (S)35580, Sera (S)60016
Ger=Elec lC 147 01671/3M

BEETHOVEN: Sonata No. 27 in e, Op. 90
Recorded 21-23 August 1956, Studio No. 3, Abbey Road
GB = HMV ALP 1582/ASD 294, XLP 30020, RLS 722 (HLS 7103)(OC 147 52448/54M)
US = Mg (S)35580, Sera (S)60016

があり、1956年の録音で、ステレオ・モノラル両方で発売されたようです。
ちなみに、この一つ前の録音がAさんのブログに登場するOp. 110です。

BEETHOVEN: Sonata No. 31 in A-Flat, Op. 110
Recorded 20-21 and 23 August 1956, Studio No. 3, Abbey Road
GB= HMV ALP 1900, RLS 722 (HLM 7102)(0C 147 52448/54M)
Ger = Elec lC 047-01553M
Note: Stereo tape made at sessions never issued.

したがってソロモンに関しては、1956年8月下旬からステレオ録音が開始されたことが窺えます。

さて、さっそく何十年ぶりかで聴いてみました。
「ダイナミクスのうるおい、噴きこぼれる音色、裏打ちするイデア、そしてダンス・・・」
これは、常人にはとてもマネできないシュールな表現で、さすがAさんですが、
ボクの凡庸な感想を一言でいうと、抑制の効いたベートーヴェンです。
録音も1950年代EMIの中庸を得た音で、決して派手ではありませんがこれで過不足ないと思いました。



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by ibotarow | 2017-03-31 07:00 | ピアノ_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2016年 12月 18日

ベートーヴェンOp.1 ステレオvs.モノラル

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定年になって時間ができるとブログの更新もどんどんできると思っていたのですが、どうも最近モチベーションが上がりません。
つらつら考えるに、以前は仕事からの逃避がブログを書く原動力になっていたようで、逃避する必要がなくなった今、モチベーションもだんだん低下してきたと思われます。
というようなことを、先日ある会の忘年会でさる先達に申し上げたところ、それは燃え尽き症候群だと言われました。
それではいけないと、今レオ・スレザークのディスコグラフィーを作っているのですが、年内に出来上がりそうにないので、前にミクシーに書いた記事でお茶を濁します。

ベートーヴェンのピアノトリオ作品1ですが、ハンガリートリオ演奏のステレオ盤DF740.003のことを以前ちょっと書きました。
これのモノラル盤DF730.032がずっと気になっていたのですが、音の違いを聴きたいという不純な動機で、とうとう入手してしまいました。
それが先日到着して、さっそく聴き比べてみました。
マトリクスは下記のとおりです。

DF740.003 
[740003 1 21, M6 209095] Op.1-1 (1959 April 6 - 11)
[740003 2 21E, M6 210170] Op.1-2 (1959 April 9 - 11)

DF730.032
[730032 1 22, M6 209722] Op.1-1
[730032 2 21, M6 207698] Op.1-2

まず感じたのは、音の違い以上にトレースの安定度で、モノラルの方がはるかに安定しています。
次に感じたのは、音源の位置で、ステレオは当たり前ですが、3つの楽器がバラバラの位置から聴こえるのに対して、モノラルは、一か所からまとまって聴こえるので、音楽も一体感があるように聴こえます。

それで本題の音ですが、ステレオの方が多少派手に色付けされているようで、音楽が華やかで、躍動感があります。
それに対してモノラルは、ステレオより素朴で静かな、落ち着いた音楽に仕上げられています。

う~ん、個人的には、ベートーヴェンの処女作としては、ステレオの元気な音楽の方がふさわしいと思いますが、これはボクがはたちの頃にステレオ盤を聴いたときの刷り込みがあるかもしれません。
モノラルで聴く作品1は、ステレオより大人びて聴こえます。

でも、これほど違いがあるとは思ってもみませんでした。
これはカッティングの機械の差なのか、あるいは意識的にやっているのか?
いずれにしてもフランス盤はひねくれてます。

その後、このトリオの録音はステレオ、モノラル取り混ぜて下記のように全曲集まりました。
3番以降についてはいずれそのうち。

Beethoven Trios n° 1 & 2: 740.003, 730.032
Beethoven Trios n° 3 & 4: 730.034,
Beethoven Trios n° 5 & 6: 740.005
Beethoven Trio n° 7 Archiduc: 740.006
Beethoven Trios n° 8, 9, 10 & 11: 730.033
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by ibotarow | 2016-12-18 07:05 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2016年 10月 22日

ボベスコ/ルグランのモーツァルト・デュオ

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先日、標記のレコードALPHA CL-3010がebayに出ているのを見つけ、しんぼうたまらず、土門拳がシャッターを押すときのような気迫を込めて入魂のビッドを放ち、無事落札しました。

MOZART duos for violin & viola K 423 & K 424
LOLA BOBESCO violin
FREDDY LEGRAND alto
FRENCH PRESSING ALPHA - CL 3010

それが到着しましたので、さっそくタンノイ・モノで聴いてみました。

K 423
[XPARTX 44340 21, M6 217655]
まだCL-3008と聴き比べていませんが、一聴後の印象は、ナローレンジだなと感じました。
そのためか、ヴァイオリンの音色は鮮明というよりツヤやかに聴こえます。

演奏は溌剌として可憐、細腕ボベスコの魅力満開です。

K 424
[XPARTX 44341 21, M6 217656]
この曲は先日入手したCD、
Hommage a l'Ecole Franco-Belge de Violon - Lola Bobesco & Henri Lewkowicz,
Spectrum Sound, CDSMBA014 (2016)
に、1961年3月31日録音の同じカップルの演奏があります。

音はCDの方が鮮明です。
二つの楽器のバランスは、CDでは並んでいますが、レコードはうれしいことにボベスコが前に出ます。

演奏はK 423と違って優美です。落ち着いた感じで、CDより完成度が高いと思いました。
CDは躍動感がありますが、音程が雑なところもあります。

年金生活者には分不相応な買い物でしたが、その価値は十分あったと思います。

ただ、後日、知人がヤフオクでこのCL-3010をもっと安く落札したと言うのを聞いて悔しい思いをしました。
でも1960年の録音らしいとわかったのがせめてもの収穫。

CL-3008 L´age d´or du Violonのマトリクスは、
[XPARTX 44328 21, M6 214500] Veracini, Tartini
[XPARTX 44329 21, M6 214501] Haendel, Leclair
で、CL-3010とほとんど同じなので、CL-3008も1960年の録音かもしれません。
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by ibotarow | 2016-10-22 13:57 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 19日

最後のマルセル・メイエル DF14

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前回でDF86問題も決着が付き、もうメイエルのラモーについては思い残すことはないと思ったのですが、やはり1946年録音が気になって、レコードで聴いてみたいと、ついに先日「ラモー クラヴィアのための11の小品 N°14」を入手しました。
内容は下記のとおりです。

N°14
Rameau: Onze pièces pour clavier
[DF 14 1C2, PART 13324, M3-132009]
 Les Sauvages (1'35") 
 Les Cyclopes (2'45")
 Les tendres plaints (2'36")
 La Villageoise (1'30)
 Gavotte et doubles (6'35") 
[DF 14 2C3, PART 13762-1, M3-133201]
 Les Soupirs (3'53") 
 Fanfarinette (1'30")
 Le Rappel des oiseaux (2'41")
 L'Entretien des Muses (4'23") 
 La Livri (2'24")
 L'Égyptienne (2'01") 
【1946-05-07/08】

( )内にEMIの復刻CD[1]による演奏時間を示します。
これは78回転盤 Album 14、

Album 14, 4 disques 64-67 
Rameau: Onze pièces pour clavier
64 1 [PARTX 2694-2] Les sauvages - Les cyclopes
64 2 [PARTX 2695-1] Les tendres plaintes - La villageoise
65 1 [PARTX 2696-1] Les soupirs
65 2 [PARTX 2691-1] Gavotte & doubles
66 1 [PARTX 2692-1] do
66 2 [PARTX 2697-1] Fanfarinette - Le rappel des oiseaux
67 1 [PARTX 2693-1] La livri - Legyptienne
67 2 [PARTX 2698-1] L'entretien des muses
【1946-05-07/08】

と同じ内容です。

ジャケットにはN°14と書いてありますが、盤面にはDF 14と刻印されています。
さっそくピエールクレマンで聴いてみました。
コリッとした美しい音ですが、歪むところもあります。

1946年のスカルラッティDF15と同様、ワウフッターで細かく震えます。曲によって程度が違いますが、Les Cyclopesが一番酷い。
また、Gavotte et doubleは真ん中辺でピッチががたっと落ちますが、これは78回転のアセテート原盤の盤面が替わって外周になるためでしょう。
さらに、曲によって音量レベルが違い、中でもL'Entretien des Musesが一番大きい。この曲は歪むし、震えます。
1953年録音よりピッチが高いですが、これは元々のピアノのピッチが違うのか、録音・転写システムのためかはさだかではありません。
EMIの復刻CD(正確にはその海賊盤[2])ではワウフラッターはそんなに気にならないので、ピッチやレベル差の問題も含めて、アセテート原盤からの転写時の品質管理の問題かもしれません。

演奏は、キレがあり、軽快で、颯爽としています。
それに対して1953年録音は、コクがあり、優美で、ゆったりしています。

ちなみにDF98/99の内容は下記で、●がDF14と重複している曲です。
( )内に[1]による演奏時間を示します。
[ ]内はDF14の演奏時間です。
DF14の方が短いものがほとんどですが、数秒の差はファイルの切り方で誤差の範囲内だと思います。
中には、Les Soupirsのように大幅に異なるものがありますが、これは繰り返しの有無でしょうね。

DF 98/99
Rameau: L'œuvre pour clavier
[DF 98 1C5, XPARTX 26508, M6 165042]
1-er Livre (1706) :
 Prélude (3'06")
 Allemande (1'43")
 2-e Allemande (1'41")
 Courante (1'44")
 Gigue (1'35")
 Sarabande (1'56")
 Vénitienne (1'22")
 Gavotte (1'25")
 Menuet (1'10")
Recueil de 1724 (début) :
 Menuet et rondeau (0'45")
 Allemande (2'29")
 Courante (1'44")
 Gigue en rondeau (1'34")
 2-e Gigue en rondeau (2'19")
 Musette en rondeau (1'54")
 Le Rappel des oiseaux (2'59") ● [2'41"]

[DF 98 2C3, XPARTX 24162, M6 160688]
Recueil de 1724 (suite) :
 Rigaudons I and II (1'06")
 Tambourin (1'20")
 La Villageoise (rondeau)(1'37") ● [1'30]
 Les tendres plaintes (rondeau) (2'37") ● [2'36"]
 Les Niais de Sologne, avec 1 and 2 doubles (5'23")
 Les Soupirs (5'30") ● [3'53"]
 La Joyeuse (0'49")
 La Follette (rondeau) (1'30")
 L'Entretien des Muses (4'30") ● [4'23"]
 Les Tourbillons (rondeau) (2'07")
 Les Cyclopes (rondeau)(2'41") ● [2'45"]

[DF 99 1C3, XPARTX 24184, M6 160796]
Recueil de 1724 (fin) :
 Le Lardon (menuet) (0'28")
 La Boiteuse (0'28")
Nouvelles Suites (début) :
 Allemande (3'54")
 Courante (4'37")
 Sarabande (2'08")
 Les Trois Mains (3'29")
 Fanfarinette (2'41") ● [1'30"]
 La Triomphante (1'04")
 Gavotte et doubles (6'42") ● [6'35"]
 Les Tricotets (1'32")
 L'Indifférente (1'47")

[DF 99 2C6, XPARTX 25296, M6 163030]
Nouvelles Suites (fin) :
 Menuets I and II (2'21")
 La Poule (3'06")
 Les Triolets (2'38")
 Les Sauvages (1'35") ● [1'35"]
 L'Enharmonique (3'54")
 L'Égyptienne (2'04") ● [2'01"]
 La Dauphine (2'43")
Pièces en Concert :
 La Livri (rondeau) (2'43") ● [2'24"]
 L'Agaçante (1'44")
 La Timide (1-e and 2-e rondeaux) (4'17")
 L'Indiscrète (rondeau) (1'16")
【1953-10-29/30】

音は上に述べたようにいろいろ問題がありますが、演奏はすばらしく大変満足しました。
ちなみに銚子のAさんによると、
「78回転のメイエルはアバズレの風情があります。」
うまいこと言いますねえ。ボクの以前書いた「キャピキャピギャル」より本質に肉薄しています。
これでメイエルは最後にします。

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by ibotarow | 2016-05-19 09:00 | ピアノ_電気録音 | Trackback | Comments(2)
2016年 04月 30日

マルセル・メイエルのDF86問題

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前から気になっていたメイエルの「フランス音楽のコンサート」DF86ですが、内容は、
1面は、クープランとラモーが5曲ずつ、
2面は、ラベルの「クープランの墓」とドビュッシーの「ラモー礼賛」
で、18世紀と20世紀が互いに響き合うという心憎い演出です。

何が気になっていたかというと、2面は1953-54年の録音のようですが、1面が同時期の録音なのか、あるいは1946-47年の録音なのかどうかがわかりませんでした。

これについて、銚子のAさんからいただいたHarmonie誌の記事[1]によると、
・ラベルの「クープランの墓」はDF 100/1(1954年)と同じ録音。
・その他はすべて78回転録音。
だそうです。

以前作ったディスコグラフィーから抜き書きすると、

DF 86
Couperin, Rameau, Debussy et Ravel: Concert de musique française
[DF 86 1C1, PARTX 19519, M6 148674]
Couperin:
1. Le Dodo ou l'amour au berceau
2. Les barricades mystérieuses
3. Les fauvettes plaintives
4. Les ombres errantes (quel chef d'œuvre!)
5. Le tic toc choc ou les maillotins

Rameau:
1. L'entretien des Muses
2. Les sauvages
3. Les tendres plaints
4. Le rappel des oiseaux
5. Les cyclopes

[DF 86 2C3, XPARTX 23531, M6 158819]
1. Ravel: Le tombeau de Couperin
2. Debussy: Hommage à Rameau
【1953-1954】

ですが、マトリクス番号に差があるので、1面は2面より少し前に作られたようです。
PARTXの頭にXが付くようになるのは、ステレオ録音YPARTXが登場する1950年代終わり頃でしょうか、また末尾のXは12インチ盤を意味するようです。

まず、ドビュッシーは[1]によると、

Album 21, 4 disques 92-95
92 Hommage à Rameau
93 Et la lune descend sur le temple qui fut
94 Poissons d'or
95 La Terrasse des audiences au clair delune - Feux d'artifice
【1947】

ですが、EMIの復刻CD[2]には1953-54年の録音があります。
DF86は果たしてどちらか?
[2]によると演奏時間が、
1947年:6'27"
1953-54年:5'43"
と大幅に違いますので、DF86で計測してみると、
5'35"
でしたので、1953-54年録音のようです。

次にクープランは、[1]によると下記のアルバムと同じ演奏、カッコ内の番号は上のトラック番号に対応。

Album 16, 4 disques 72-75
François Couperin: Neuf pièces pour clavier
72 1 [PARTX 3221-1] Le dodo ou l'amour au berceau (1) - Le tic toc choc ou les maillotins (5)
72 2 [PARTX 3222-1] Les fauvettes plaintives (3)
73 1 [PARTX 3223-1] La muse plantine, L'arlequine
73 2 [PARTX 3224-1] Les ombres errantes (4) - Les barricades mystérieuses (2)
74 1 [PARTX 3217-1] Les Folies Françoises ou les Dominos
74 2 [PARTX 3218-1] do
75 1 [PARTX 3219-1] Passacaille
75 2 [PARTX 3220-1] do
【1946-11-12】

しかしながら、これも[2]によると1953-54年の録音もあるようです。
DF86は果たしてどちらか?
演奏時間は、1曲目のLe dodo ou l'amour au berceauで比べると、
1947年:2'43"
1953-54年:3'24"
とかなり違いますので、DF86の同曲を実測すると、
3'19"
と1953-54年録音に近い値となりました。

最後にラモーは、[1]によると下記のアルバムと同じ演奏、

Album 14, 4 disques 64-67 
Rameau: Onze pièces pour clavier
64 1 [PARTX 2694-2] Les sauvages (2) - Les cyclopes (5)
64 2 [PARTX 2695-1] Les tendres plaintes (3) - La villageoise
65 1 [PARTX 2696-1] Les soupirs
65 2 [PARTX 2691-1] Gavotte & doubles
66 1 [PARTX 2692-1] do
66 2 [PARTX 2697-1] Fanfarinette - Le rappel des oiseaux (4)
67 1 [PARTX 2693-1] La livri - Legyptienne
67 2 [PARTX 2698-1] L'entretien des muses (1)
【1946-05-07/08】

しかし1953年録音のDF 98/99と同時期の演奏かもしれません。
[2]によると演奏時間は各曲ともほとんど同じですが、一番違うLe rappel des oiseauxで比較してみると、
1946年:2'41"
1953年:2'59"
さて問題のDF86を計ってみると、
2'59"
となり、これも1953年の演奏のようです。

ということで、演奏時間の比較の結果、ボクの判断としては、
DF86はすべて1950年代の録音
ということになりました。

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by ibotarow | 2016-04-30 08:45 | ピアノ_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2016年 03月 06日

いつかはクレマン、ついにクレマン

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DF盤を聴くようになってから、クレマン使い約2名の先達から折に触れて、
「フランス盤にはピエール・クレマンですよ~」、
と悪魔の囁きを吹きかけられ続けて来ましたが、
「いや~、タンノイの虚飾に満ちた美しさがいいんですよ~」、
と強がりを言っていたものの内心おだやかでなく、「いつかはクレマン」と思っていたのですが、なかなか出物が無く、有っても手の届かないのが多く、去年やっとL7Bヘッドを入手することができました。
早速それをクレマン使いの先達のクレマン・プレーヤにセットして聴かせていただいたのですが、残念ながらダンパーが硬化しているのか、音が歪みます。

そこでゴルフ院長に無理を言って、ヘッドのメインテナンスと専用アームの製作をお願いしました。
それが先日完成してブツを受け取り、ついにクレマン使いの一端に連なることができました。感慨無量であります。

早速、コラーロの奥にセットして鳴らしてみました。最初は歪み気味でしたが、針圧を調整したり、針先の角度を微調したりしてかなり良くなりました。
またアームの置く位置に敏感で、インサイドフォースで流れたりしましたが、これも何とかクリアしました。まだ流れるレコードもありますが。

まず聴いたのは、マルセル・メイエルのラモー3種(DF, ALPHA DB, EMI Reference)で、いずれもフランスプレスです。
以前、タンノイ・バリレラで比較試聴した時は、DF盤が最も美しいという予定調和的な結果になりましたが、クレマンでは果たしてどうなるか、というところが興味の的です。

まず、1950年代半ばのプレスのオリジナル盤、
DF 98  (210g)
[DF 98 1C5, XPARTX 26508, M6 165042]
[DF 98 2C3, XPARTX 24162, M6 160688]
3種の中では一番硬質、ソリッド、ドライで、明晰な音がします。
でも美しいかというと、それとはちょっと違う感じです。
 
次に、たぶん1960年代のプレスだと思われるアルファ盤、
ALPHA DB79  (133g)
[98 1 21, M6 245676]
[98 2 21, M6 245677]
DFより細く、薄く、繊細な音です。ピアノがチェンバロのように響きます。
またDFには無いしっとり感もあり、これは美しいと言っても良いでしょう。
 
最後に、おそらく1970年代後半のプレスだと思われるEMIリファレンス盤、
EMI 2C151-10493  (135g)
[10493 MA21, M6 334517 3]
[10493 MB21, M6 334518 3]
DBとよく似ていますが、それより太く、力強いピアノのアタック音が聴けます。
3種の中では一番HiFiと言えるかもしれません。でも美しさはなくフツーの音です。

という訳で、今回はアルファ盤がベストという結果になりました。

1950年代の初期プレスより、1960年代の再プレスの方が良いとは、うれしいような、ちょっぴり残念なような気がしますが、これはクレマンの虚飾の無さに由来するのでしょうか。
以前、クレマン使いの先達からお借りしたE25を聴いたときも、レコードに入っている音を足したり引いたりせずに引き出す正直なカートリッジだという印象でした。

あるいは、タンノイは1950年代生まれですが、クレマンL7Bは1960年代生まれなのかもしれません。
同時代ならではの相性がありますからね。
まあ、これはピアノでの比較ですから、ほかのレコードでどうなるかはわかりませんが。

いずれにしても、ゴルフ院長には、今回も大変お世話になりました。厚く感謝の意を表します。
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by ibotarow | 2016-03-06 14:48 | 蓄音機 | Trackback | Comments(0)
2016年 02月 02日

ボベスコのl'age d'or du violon その後

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CL4008と聞いただけで、ボベスコの「ヴァイオリンの黄金時代」ステレオ盤だとわかった方は、重症のボベスコ中毒です。そういう人を約二人知っています。

Alpha CL 4008 Stereo L´age d´or du Violon.
Handel: Sonata No. 4;
Leclair: Sonata in D major;
Veracini: Sonata in C major;
Tartini: Sonata in G major.
Lola Bobesco, violin & Jacques Gentry, piano.

今まで、DB177とCL3008があるので、もうCL4008はいらないと思っていましたが、このたび、はからずも入手することができました。
なぜ入手できたかというと、入札時に3人の同席者から念力をもらったことと、ジャケットがボロボロだったので、あまり高額にならなかったためです。
ちなみにセラーによるコンディションの説明は、

Side 1 looks fine and plays NM-
Side 2 is noisier and plays VG+/VG with light ticks and short ticking here and there.
Cover is surprisingly bad comparing it to the condition of record, please see pictures.

セラーはフィンランドの人で、落札した直後にメールが来て、「今フィンランド郵便局がストライキ中で、いつ届くかわからない。」と書いてあったので心配しましたが、何日か後で「解決した。」とのメールが来て、先日、無事届きました。喜びもひとしおです。

さっそく聴いてみました。
1面がNM-だとすると、2面も同じくらいです。このセラーはかなり厳しい評価をしたようです。
ヴァイオリンは右、ピアノは左に定位します。これはDB177と逆です。

ステレオとモノラルのマトリクスを比べてみると、

CL 4008
[YPARTX 44331 21, M6 239092] Veracini, Tartini
[YPARTX 44330 21, M6 239093] Haendel, Leclair

CL 3008
[XPARTX 44328 21, M6 214500] Veracini, Tartini
[XPARTX 44329 21, M6 214501] Haendel, Leclair

M6番号は少々違いますが、PARTX番号は連番なのでカッティングは連続して行われたようです。
CL3008は、ステレオカッターで切ったモノラルかもしれません。

音質は非常によく似ていますが強いて言えば、
ステレオの方がふくよかで、ピアノの低音が豊かです。
モノラルの方が細身ですっきりしています。
いずれあやめかかきつばたです。


その後、さる先達から、DB177 B面:Veracini, Tartiniのマスターテープ(のコピー)を聴かせていただく機会がありましたが、これはもうレコードとは全然別物でした。
どういう風に違うかというと、
DB177と聴き比べたわけではありませんが、耳慣れたレコードの音ではありません。
さらってしていてきつくなく、細かい音まで聴こえます。
ヴァイオリンは擦過音というんでしょうか、弦を馬の尻尾でこすって音を出すんだということが実によくわかります。でも耳障りではありません。
これは知らなかったことにしようと思います。
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by ibotarow | 2016-02-02 09:52 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2015年 09月 30日

イヴ・ナットの「悲愴」「月光」「熱情」4種

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まったく何をやってるんだと言われそうですが、先日、プレス時期の違う標記のレコードが3枚まとめて出ていたので、音の違いを聴いてみたいという不純な動機で入手しました。
それまでに持っていた1枚と合わせると4種類になります。

古い方から並べると、
1. DF57 grey フラット盤(203 g)
[DF 57 1C21, PARTX 19515, M6 148670] 悲愴、月光
[DF 57 2C21, PARTX 19516, M6 148671] 熱情

2. DF57 green フラット盤(218 g)
[DF 57 1C21, PARTX 19515, M6 148670] 悲愴、月光
[DF 57 2C21, PARTX 19516, M6 148671] 熱情

3. 730.006 グルーブガード盤(151 g)
[730006 1 21C, M6 209345] 悲愴、月光1,2楽章
[730006 2 21C, M6 209037] 月光3楽章、熱情

4. 2C051-10.756 グルーブガード盤(115 g)
[10756 MA(手書き), 73076 MA 21(見え消し), M6 335586 3] 悲愴、月光
[10756 MB(手書き), 73076 MB 21(見え消し), M6 335587 3] 熱情

1と2のDF57は、M6番号がいっしょなので、ほぼ同時期のプレスだと思われます。、
2重円で赤字のグレージャケットの方が、1重円で黒字のグリーンジャケットより古いと思っていましたが、()内のレコード重量を比べると、2のグリーンジャケット方がわずかに重く、こちらの方が古いかもしれません。

ちなみに重量は、3の730シリーズ,4のリファレンスシリーズとどんどん軽くなって、4は115gで、2の218 gのほぼ半分です。これが音に影響しないはずはありませんよね。

曲の配置では、3だけ「月光」が両面に分かれて入っています。
こうすると両面の収録時間のバランスが良くなりますが、使い勝手が悪いというクレームがあったのでしょうか、4では再び前の配置に戻っています。

また、4では、73076という刻印が見えるように消してあります。リファレンスシリーズより古いマトリクス番号の原盤をそのまま使っているよ、ということかもしれません、よくわかりませんが。

なお、M6番号から製造年月日が特定できるはずですが、残念ながら資料がないのでわかりません。
外見的な特徴はこれくらいです。

それでは新しい方から音の特徴を見ていきます。
再生はタンノイバリレラとQUAD QC2で、カーブはNABです。

4.2C051-10.75
柔らかく、軽く、薄く、ソツなくきれいに整っている。低音少な目。

3.730.006
4より多少硬めで、薄く、すっきりとして繊細、低音多め。

2.DF57 green 
中高音が締まり、芯がある。高音に輝き、厚い低音。

1.DF57 grey
コロコロと粒立ちの良い高音、美しい中音、深い低音。

というわけで、見た目の盤の厚さ(重量)に引きずられないようにしようと努力はしたのですが、結果的には、それに比例したような音の特徴となりました。
また、2枚のDF57は、表現は違いますがほとんど同じ音です。

再生系は、タンノイとNABカーブだけでは、古いプレスに有利、新しいプレスに不利になるかもしれませんので、DL103とQUAD33のRIAAカーブでも一通り聴いたんですが、4種間の相対的な差異に関して、感想の大勢は同様でした。

上記以外のレコードについては、以前、さる先達からお借りしたDF57グレージャケットのパンケーキ盤、

[57・1BV3, V・1749 (手書き)] 悲愴、月光
[DF-57 2C2B, XPARTX29025, M6 169470] 熱情

は、その時の感想として、
「1,2面とも、すっきりとして、鮮明です。 ワイドレンジなのでしょう。」
と記しています。
これはM6番号から見ると、上のDF57と730.006の間のプレスなので、音もその中間なのかもしれません。
拙い経験では、DFのパンケーキ盤はレーベル部は厚いんですが音溝部は薄く、音は鮮明ですが、反り易いのが欠点です。

また、別の先達がお持ちのピアノソナタ全集の中の当該レコード、

2C147-10.924M
[10 924 MA 21, M6 321 616 4] 悲愴、月光1,2楽章
[10 924 MB 21, M6 321 617 4] 月光3楽章、熱情

は、M6番号から見ると、4のリファレンスシリーズよりちょっと前のプレスですが、730.006と同じく、月光が両面に分かれて入っています。730シリーズからリファレンスシリーズになる直前までは、この配置だったのでしょうか。
音は聴いていないのでわかりませんが、たぶんリファレンスシリーズに似ているでしょう。

とにかく、イヴ・ナットのこのレコードはベストセラーだったらしく、何べんもカッティングし直されて、他にもいろんな種類があるようで、切りがないのでこれ以上追いかけるのはあきらめます。
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by ibotarow | 2015-09-30 09:19 | ピアノ_電気録音 | Trackback | Comments(0)