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2013年 12月 28日

ロザリア・チャリアのディスコグラフィー

d0090784_7231562.jpgある人が、キューバ生まれのソプラノ、Rosalia Chalia (1863–1948)のレコードの全容を知りたいがバウアー[1]は当てにならない、とおっしゃるので、マルセル・メイエルの時と同じように、レコードを1枚も持っていないのにディスコグラフィーを作りかけています。

マーストンの復刻CD[2]のGregor Benko and Lawrence F. Holdridgeの解説によると、
1897年から99年にかけて、Bettini cylinderに116本吹き込んだが、現存が確認されているのは5,6本だそうです。
1900年と1901年に、seven- and nine-inch Zonophoneに44面、seven- and ten-inch Eldridge R. Johnson Recordに38面吹き込んだ。現存するのはそのうちの約2/3だそうです。
1912年にVictorに19面、またAmerican ColumbiaにSpanish songを11面吹き込んだが、それらは1900-1901年のレコードよりレアだと言われています。

Bettini は、Girard and Barnes[3]を元にしました。116本全てあります。
Zonophoneは、バウアー[1]、マーストン[2]、Symposiumの復刻CD[4]、Online Discographical Project[5]を元にしました。あと6面が不明です。リスト中、?を付けた番号がそれに相当するのではと思われます。
Eldridge R. Johnson RecordおよびVictorは、UCSBのアーカイブ[6]を元にしました。テイクは無視しましたが、1900-1901年に47面、1912年は20面あります。
Columbiaは、Dinosaur Discs[7]のリストとebayの写真[8]を元にしました。あと4面が不明です。




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by ibotarow | 2013-12-28 07:33 | 女声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(2)
2009年 04月 18日

ジュール・ブーシュリのモーツァルト

d0090784_9195693.jpg

復刻CD[1]の解説によると、Jules Boucherit(1877-1962)は、最初、ヴァイオリンの先生であったお母さんからヴァイオリンを教えられた。
1890年からパリ音楽院の、3歳年上のアンリ・マルトー(1874-1934)の先生でもあったJules Garcinのクラスに入った。
1892年に15歳でパリ音楽院の一等賞を得た。
ちなみに3歳年下のジャック・ティボー(1880-1953)は、1897年に17歳で一等賞を得ている。
ブーシュリはまた、マサールの弟子であったLefortについて学んだ。

1894年から、彼はコンセル・コロンヌの独奏者をティボーと分け合った。
パリ音楽院を卒業して、Louis Diémer(1843-1919)からプロの演奏家になるにあたってのアドヴァイスを受けた。彼らは親友になり、パリで多くのリサイタルを行った。またヨーロッパ中を回った。

1921年、肺疾患のため健康を害し、演奏活動を断念した。
しかし、その少し前の1919年10月に、フォーレを助言で、パリ音楽院のヴァイオリンの教授になった。彼は30年以上そこで教え、第一級のヴァイオリン教師として認められた。

彼の生徒は、
Michéle Auclair(1924-2005), Lola Bobesco(1919-2003), Ivry Gitlis(1922-), Christian Ferras(1933-1982), Ginette Neveu(1919-1949), Manuel Quiroga(1892-1961), Henryk Szeryng(1918–1988), Henri Temianka (1906-1992), そして後にブーシュリ夫人となったDenise Soriano(1916-2006)等々である。

下記に、ケリーのCAT3[2]によるディスコグラフィーを示すが、15面14曲すべてが、1906年28歳のZonophoneパリ吹込みである。
Zonophoneは1903年にG&Tに買収されたので、実質的にはフレンチG&Tである。
録音技術者は、マトリクスのサフィックス"o"から、サラサーテと同じWallcuttと思われる。
また、レーベル上にピアノ伴奏者の名前は無いが、Louis Diémerと言われている。
これらのうち、237902/3と237913/4の2枚が、Disque pour Gramophoneレーベルでも発売された。

さて、このほど入手したのは、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番の第3楽章Tempo di Minuettoである。
長年の間、彼のモーツァルトの解釈は高く評価されてきた。
しかし1910年頃まで、レコード会社は、ディスク片面に入るアンコールピースだけが市場だと思っていたようだ。バッハのプレリュードやアリアは、その頃は、このジャンルだと見なされていた。
おそらくブーシュリは、前例の無いモーツァルトの協奏曲のこの楽章の吹き込みを強く主張したのであろう。

今まで何遍も復刻CDで聴いてきた曲であるが、今オリジナルSP盤を聴いて、改めて驚く。
何という躍動感あふれる、弾むリズムの心地良さであろうか。


Jures Boucherit Discography (Zonophone 1906, Paris)        ○: [1]

5499o X-87900 Le cygne (Saint-Saëns)
5500o X-87901 Gavotte ancienne (Jean-Marie Leclair) ○

5502o X-87902 Romance (Louis Diémer),
5503o X-87903 Tambourin (Jean-Marie Leclair)

5506o X-87904 Hejre Kati (Hubay) ○

5508o X-87905 Berceuse (G Faure) ○

5592o X-87906 Thais: Méditation (Massenet) 237902 ○
5593o X-87910 Danse mauresque (Lefort) 237913
5594o X-87907 Poème hongrois No 4 (Hubay)
5595o X-87908 Caprice scherzando (Louis Diémer) ○
5596o X-87909 Poème hongrois No 6 (Hubay)
5597o X-87911 Nocturne de Chopin (transcrit par Sarasaté) 237914
5598o X-87912 Aria (Bach) ○
5599o X-87913 Menuet du Concert k219 (Mozart) 237903 ○

6021o X-87912X Aria (Bach)

なお、クレイトンには、モーツアルトのディヴェルティメントNo.17が載っているが、カタログ番号が上のモーツアルトのメヌエットとバッティングしており、マトリクス番号もないし、ケリーにも見あたらないので割愛した。

References
[1] The Great Violinists Vol. XXIII, SYMPOSIUM 1349 (2007)
[2] Alan Kelly, HIS MASTER'S VOICE / LA VOIX DE SON MAÎTRE, The French Catalogue, CAT3 (2005)
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by Ibotarow | 2009-04-18 09:13 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(4)
2006年 06月 08日

ゼルマ・クルツのゾノフォンその2

先日のレコード、Green Zonophone X-23012/23015、
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=147351387&owner_id=419787
が、Black Zonophone X-1668/1671からリナンバーされたのはいつ頃だろうかと気になり、それはゾノフォンがG&Tに合併されたときではなかろうかと思ったのですが、この仮説(というほど大げさなものではありませんが)を検証するだけの資料が手元にありません。
こういうときは、本邦SP盤界の駆け込み寺?、mr.hmvアーカイブにおすがりするよりほかありません。

というわけで、合併後のゾノフォンが載っている、ケリーのディスコグラフィー・ドイツ篇を調べてもらいました。
その結果、
Zonophone Catalogue
Catalogue / Matrix / Rec / Title
X-23012 IZ X-1668 -- Mignon:Styrienne (Thomas)
X-23015 IZ X-1671 -- Der Vogel Im Wald (Taubert)
が記載されていました。また別の個所には、
X-23000 - 458 Female solo voices Green Label 10"
という記述もありました。
どうやら、G&Tはゾノフォンを買収後、大掛かりな番号再編作業を行ったようです。

さらに、mr.hmvさんはRC誌'96 Vol.41 No.2 の最新のクルツ・ディスコグラフィーもあたってくださって、そこには、
later reissued by G&T on Zonophone label
という決定的記述がありました。

これで、先日入手したゼルマ・クルツのゾノフォンは、1903年以降にG&Tから再発売されたものであることがわかりました。

それで?と聞かれると、いやそれだけです、と答えるしかないのですが、自分の入手したレコードの出自がわかることは楽しいことなのです・・・というお話でした。
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by ibotarow | 2006-06-08 06:11 | 女声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)
2006年 06月 03日

ゼルマ・クルツのゾノフォン

d0090784_2117418.jpg

先日落札したSP盤が届きました。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=132204569&owner_id=419787
まずは、ゼルマ・クルツのゾノフォン盤から。他の4枚のレコードは入札前に復刻CDで試聴済みなんですが、これだけは初めてですので、期待が高まります。

彼女の最初期のレコードは以前にも書いたように、
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=67014819&owner_id=419787
1900年のBerlinerに2面、1902年のG&Tに3面、同年のZonophoneに7面あります。
今回のレコード、
Green Zonophone X-23012/23015 Selma Kurz: Mignon-Styrienne (Thomas)//Der Vogel Im Wald (Taubert), Wien 1902
は、いずれも彼女お得意のロング・トリルの魅力を如何なく発揮した曲で、StyrienneはBerliner、G&Tに続いて3回目、Der Vogel Im Wald はG&Tに続いて2回目の吹き込みです。
もっとも、オリジナルは、Black Zonophone X-1668/1671で、今回のリナンバ盤は後年のプレスでしょうか。

なお、1回目のStyrienneは、SYPOSIUM 1318 The First Opera Recordings 1895-1902に、2回目のStyrienneは、SYPOSIUM 1237 The Harold Wayne Collection Vol.35に復刻されています。そうなると聴き比べたくなります。
結果は、まあ同じ人が2年足らずの間で歌っているので、そんなに変るわけはないのですが、強いて言うとBerliner盤が一番元気が良く、G&Tが一番まとまっているという印象です。じゃあZonophoneはというと、伴奏がオーケストラというのと、やはりSP盤ですから、一番声がクリアです。

Der Vogel Im Waldは初めて聴きましたが、ロング・トリルの前と後にちょこっと歌詞が付いてるというとんでもない曲でした(ちょっとオーバーかな)。
また、レーベルにはオーケストラ伴奏と書いてあるのですが、実際はピアノ伴奏でした。
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by ibotarow | 2006-06-03 13:35 | 女声_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)