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2018年 08月 18日

メイエルのクープラン1946

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1946年録音のバッハ、ラモー、スカルラッティはそれぞれ、DF 13, DF 14, DF 15としてLP化されましたが、なぜかAlbum 16のクープランだけはされませんでした。
DF 16は、リステンパルトのモーツァルト[1]です。

メイエルはDF 14で最後にするとに書いたし、もう新たにSPレコードは買わないと宣言したような気もするので、オークションでたまにクープランのAlbum 16を見つけても横目で見るだけでしたが、このたび、どうせダメだろうからと最低額を入れておいたら誰も入札せず、はからずも落札してしまいました。
これで誰かさんから嘘つき呼ばわりされそうですが、やはり邪心の無いところに神は微笑むようです。

1946-11-12
Album 16, 4 disques (72-75)
François Couperin: Neuf pièces pour clavier
72-1 [PARTX 3221-1, M6-110119] Le dodo ou l'amour au berceau / Le tic toc choc ou les maillotins 
72-2 [PARTX 3222-1, M6-110120] Les fauvettes plaintives
73-3 [PARTX 3223-1, M6-110121] La muse plantine / L'arlequine
73-4 [PARTX 3224-1, M6-110122] Les ombres errantes / Les barricades mystérieuses
74-5 [PARTX 3217-1, M6-110115] Les Folies Françoises ou les Dominos (début)
74-6 [PARTX 3218-1, M6-110116] Les Folies Françoises ou les Dominos (Fin)
75-7 [PARTX 3219-1, M6-110117] Passacaille (début)
75-8 [PARTX 3220-1, M6-110118] Passacaille (Fin)

先日、無事到着しました。
送り状の消印を見ると、さすがLA POSTE、5日で着いたようです。

早速聴いてみました。回転数はとりあえず78.0 rpmです。
心配した DF 14, D F15で聴かれたようなワウフラッターは感じませんでした。 あれはLP転写時のことだったのでしょうか?
音はしっとりしていますが、78回転ならではの明晰さと力強さがあります。

メイエルは1897年生まれなので、この時すでにオバサン世代ですが、メイエル嬢と呼びたくなります。
銚子のAさんのようにアバズレとは言いませんが、お転婆です。
Wikipediaによると、お転婆はオランダ語 ontembaarからの借用で、 原義は「手に負えない」の意だそうです。なるほどね。

さて、回転数ですが、EMIの復刻CD(正確にはその海賊盤[2])には、1946年録音のクープランも収録されていて、それと聴き比べてみると、ピッチが少し違います。

DF 14の時にも引用しましたが、さる畏兄からお借りしたEMIの復刻CDの解説[3]によると、
"Lastly, the pitch has been set at 440 Hz for all the 78 sides that sounded a semitone higer."
つまり、「78回転盤はすべて半音高く聴こえたので、ピッチを440 Hzになるように合わせた。」
と書いてあります。

しかし実際に半音低くするために、回転数を約73.6 rpmにしてみると、復刻CDよりも低くなります。
そこで、半音のさらに半分の4分音(2の24乗根=1.0293)にすると、
78/1.0293=75.8 rpm
になり、耳で聴いた限りでは、復刻CDのピッチと合いました。
9曲を通して聴いてみると、78.0 rpm再生のお転婆で快活な感じがちょっと薄れ、典雅な雰囲気になります。

最後に、1953年録音のDF 86のクープランと聴き比べてみました。
DF 86
Couperin, Rameau, Debussy et Ravel: Concert de musique française
[DF 86 1C1, PARTX 19519, M6 148674]
Couperin:
1. Le Dodo ou l'amour au berceau
2. Les barricades mystérieuses
3. Les fauvettes plaintives
4. Les ombres errantes (quel chef d'œuvre!)
5. Le tic toc choc ou les maillotins

これらは、1946年録音の75.8 rpm再生と比べて、ピッチはほぼ同じですが、さらに優雅で落ち着いていて、大年増の貫禄があります。
でも1946年の方がフレッシュで軽快です。

Reference
[1] MOZART: Symphonies K.136 / K.137 / K.138 Orchestre de chambre de la Sarre conducted by KARL RISTENPART, Les Discophiles Francais DF 16
[2] Marcelle Meyer - Complete Studio Recordings 1925-1957, Documents, LC 12281
[3] Marcelle Meyer - Studio Recordings 1925-1957, EMI Classics, CZS3846992 (2007)




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# by ibotarow | 2018-08-18 08:37 | ピアノ_電気録音 | Trackback | Comments(0)