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2021年 04月 25日

ヴィクター・モーレルのビニールプレスFonotipia


ヴィクター・モーレルのビニールプレスFonotipia_d0090784_14370601.jpg


Josef Hassidのビニールプレス盤つながりで、Victor Maurel (1848-1923)のラッパ吹込みビニールプレス盤を。
モーレルのFonotipiaは、1904年11月ミラノ録音が6面、1907年1月ロンドン録音が3面、これが発売されたすべてです。[1]によると、未発売Fonotipia盤が少なくとも5面あります。もっとあるかもしれません。


Victor Maurel FONOTIPIA Recordings

October 1904, Milano
[XPh 55] UNP NOZZE DI FIGARO: Crudel, perchè finora (Mozart) w. Maria Barrientos

November 1904, Milano
[XPh 58-3] 39042 OTELLO: Era la notte (Verdi) PO 18, IRCC 4
[XPh 63] UNP FALSTAFF: I/1 [or III/1 ?] (Verdi)
[XPh 64] UNP Dormi pure - Serenata (Salvatore Scuderi)
[XPh 65] 39032 Marechiare (Tosti; words by Di Giacomo)
[XPh 66] 39041 DON GIOVANNI: Deh! vieni alla finestra (Mozart) PO 18, IRCC 9
[XPh 67] 39246 Le rondel de l'adieu (De Lara) X39246, IRCC U
[XPh 68-2] 39245 Mandolinata (Paladilhe) X39245, IRCC U
[XPh 69-2] 39247 Ninon (Tosti) PO 2, IRCC 9
[XPh 72] UNP ÉTOILE DU NORD: O jours heureux de joie et de misère (Meyerbeer)

September 1905, Milano
[XPh 330] UNP RIGOLETTO: ? (Verdi)

January 1907, London
[XPh 2332] 62016 FALSTAFF: Quand'ero paggio (Verdi) PO 2, IRCC 4
[XPh 2333] 62018 A year ago (D'Hardelot) x62018, IRCC E
[XPh 2334] 62017 Au temps du grand roi (Tosti) HRS 1024

回転数は、Ward Marstonの解説[2]によると、
Victor Maurel’s first group of Fonotipia discs from 1904 all play in the range of 83 rpm except for “Ninon”, which begins at 79.5 and ends at 83 rpm.
The second group all play at exactly 76 rpm.
だそうです。

再プレス盤は1930年代に、Odeon [3]、IRCC [4]、HRS [5]等から出ています。
曲名が太字の2枚は、以前、ひょんなことから出処不明のビニールプレス盤が入手できました。手書きマトリクスとモーレルのサインがあるので、シェラック盤と同じ原盤だと思います。
そこで、ハシッドに倣って、シェラック盤とビニール盤を比較してみます。

先ず、Era la notteを83 rpmで再生しようと、ガラードのスピード調整つまみを+側一杯に回しましたが、81.3くらいにしか上がりません。401のスペックを見ると、
Speed ranges: 31.9-34.6, 43.2-46.8 and 75-81 rev/min

しかたがないので、80 rpmで取り込むことにします。波形を比較すると、

ヴィクター・モーレルのビニールプレスFonotipia_d0090784_15280514.jpg

となりました。
全体の平均スペクトルを比較すると、

ヴィクター・モーレルのビニールプレスFonotipia_d0090784_07505643.jpg

となりました。
高い方は、両者とも2.6 kHzくらいから急激に落ちており、ラッパ吹込み時代の高域特性が窺えます。3 kHz以上はスクラッチノイズ領域で、10 dB以上のレベル差が見られます。
低い方は、逆にシェラック盤のノイズフロアが数dB低くなっていますが、理由はよくわかりません。

それでは、ビニール盤の回転数を83 rpm相当に変換して、2種類の復刻CD[2, 6]と比べてみます。
その前に、このレコードには、サラサーテと同じような基準音が入った内周トラックがありますので、この周波数がいくらになるかも興味の的です。
結果は、

ヴィクター・モーレルのビニールプレスFonotipia_d0090784_07425220.jpg

内周トラックは約430 Hzでした。
MarstonとSymposiumの復刻CDとの比較は、

ヴィクター・モーレルのビニールプレスFonotipia_d0090784_07425163.jpg

となりました。
3者とも似たような結果になっていますが、細かく見ると、低い方から、83 rpmレコード、Symposium CD、Marston CDの順です。
回転数とピッチで言うと、
Symposium CD: 約83.5 rpm、約433 Hz
Marston CD: 約84 rpm、約435 Hz
になります。
Marstonは少し高めですが、”in the range of 83 rpm”ですので、バラツキの範囲内でしょう。




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# by ibotarow | 2021-04-25 08:19 | 男声_ラッパ吹き込み | Comments(0)