2009年 12月 06日
![]() 先日の連休、大阪の実家の片づけをしました。わずか2,3日で、何十年ものゴミが片付くはずもありませんが、2,3の発掘品を持ち帰りました。 写真のレコードは、子供の頃、蓄音機で聴きなじんだ童謡です。50数年ぶりに聴きました。 平井英子、本多信子 53013-A [OB6695△]雀をどり あの町この町 蛙の夜廻り 53013-B [OB6697△]キューピーピーちゃん 汽車汽車走れ 雨降り 10インチ片面に3曲入っていますから、1曲は1分にも足りません。 がーさんからの情報によると、番号から昭和9年頃の録音ではないかということでした。 さて、レコードの溝は片面に何本あるでしょう?という質問の答えは、もちろん無数ではなく、1本が正解ですが、このレコードは片面に3本あります。 3本の溝はパラレルに刻まれていて、針を下ろすタイミングで、どの溝に嵌るかが決まります。 盤面をよく見ると、3本の溝の始点が120度間隔、つまり正三角形の頂点になるように並んでいました。 この種のレコードをなんというか忘れてしまっていたのですが、レーベルをよく見ると、 「童謡謎レコード」 と書いてありました。 子供のときは実に不思議に思っていましたが、今でもどうやってカッティングしたのか謎です。 ご存知の方、ぜひご教示ください。 その後、謎レコードの英語表記を求めていろいろ検索した結果、 puzzle record multisided record multiple-groove record multi track disk などがあり、決まった言い方はないようです。 これらのうち、multisided recordにはウィキペディアがあり、 それによると、LPにもあるようです。 まあ、LPのカッティング・マシンはそれなりの精度もあり、複数溝のカッティングも可能かと思われますが、驚くべきは、この記事の終りに、この種のレコードの最古の例は、1901年の Victor A-821 Fortune Telling Record だと出ていたことです。 さらに、このキーワードで検索してみると、正にこのレコードがYouTubeにアップされていました。 ラッパ吹き込みの黎明期からあったということは、難しく考えずにやってみたらできちゃった、ということでしょうか?それとも100年前の超絶技巧の名人芸なのでしょうか? 今のところ、mr.hmvさんとボクのあいだでは、3倍ピッチで3回カットしたのではないか、ということに落ち着いていますが、果たして真相や如何に?
by ibotarow
| 2009-12-06 11:18
| 女声_邦楽
|
Comments(7)
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これは面白いというか、不思議ですね。
確かに3回カットしたと考えるのが最も妥当なのでしょうが…まさに謎ですね。
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アノニマさん、
カッターヘッド3個で同時録音ということも考えられます。 まだテープのない時代なので、スタジオを3つ用意して、それぞれで同時スタートさせた演奏を刻む。 しかしこの場合、歌手が3人必要ですが、上のレコードは2人なので、この説は成り立ちません(笑)。 ![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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いぼたろうさん、初めまして。
パズル・レコードの記述がどのくらいネット上にあるのかを 検索していて貴サイトを拝見しました。他にも SPレコードに対して深い記述が沢山ありますね(笑) 参考になる部分がいくつもありました。 そのパズル・レコードについては1980年代のFM雑誌に 「とんねるず」さんのレコードで発売されていたのを 紹介した記事があったと思います。 ソノシートの「縁をおさえる」シオリのようなものも 初めて拝見しました。でも他のソノシートを捨ててしまったのは ちょっと、もったいなかったと思いますよ(苦笑)
H.Isozakiさま、初めまして。
拙ブログをご覧いただきましてありがとうございます。 パスル・レコードはLP時代にもあったようですね。 でも子供のときのボクの経験では、聴きたい曲がすぐ出てこないというのは、イライラします(笑)。 ソノシートを捨てたのはあまり後悔していませんが、 KODAMAの創刊号は取っておくべきだったかも。 |
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