2017年 10月 29日
次はコレルリのラ・フォリアです。 19 Mar 1929 1930? パート1は1929年3月19日、パート2は同日にテイク7まで録音されています。調査したレコードはテイク10でしたので、テイク12のショーソン1面と同時期ではないかと考えましたが、さだかではありません。 楽譜は最初、何も考えず適当にダウンロードしたのですが、レコードとかなり違います。 D4音はいろんな場所に出てきますが、図2-1に示すパート1、図2-2のパート2とも最終音がD4ですので、これらの周波数を求めました。 結果は、 図2-3、2-4に示すように、 パート1:286 Hz パート2:286 Hz となり、ヘンデル冒頭のD4音とピッタリ同じでした。 テイク10のパート2の録音日は、パート1の3月19日と近いのかもしれませんね。 これで、コレルリは1面、2面とも、 次に、プニャーニのラルゴ・エスプレッシヴォとクライスラーのテンポ・ディ・メヌエットの録音日は、 19 Apr 1930 で、78 rpmだと思われるショーソン1面と同じ日です。 先ず、プニャーニの楽譜[2]でD4音を探してみると、図2-5に示すように、最終部にいくつか出てきますが、一番音量の大きいのが精度も高いだろうと赤丸を選びました。
これらの周波数を求めました。 結果は、図2-6、2-8に示すように、 という訳で、プニャーニとクライスラーも 最後に、ヘンデルのD4音(一部F#4音)の周波数と推定回転数を再掲します。 2面と4面の79 rpmという中途半端な値の信憑性に決着を付けるため、最後の手段、ピアノ音で再検証することにしました。 楽譜[4]を見ると和音が多いので目的の音の周波数が正確に求まるかどうか不安ですが、 図2-9のスペクトルを図2-10に示します。 2面は、図2-11に示すように、開始から5小節目のD3とD4の和音を選びました。 図2-11のスペクトルを図2-12に示します。 3面は、図2-13に示すように、冒頭の8分音符二つのD4音を選びました。 図2-13のスペクトルを図2-14に示します。 4面も、図2-15に示すように冒頭のD3音を選びました。 図2-15のスペクトルを図2-16に示します。 結果を示します。 基本波, 倍音 基本波成分が第2倍音成分より数dBから十数dB低いのは、録音システムの特性のせいかどうかわかりませんが、第2倍音で比較しました。 いずれにしても、これを見ると、4面とも同じ回転数だと判断せざるを得ません。 以上まとめると、 ヘンデル ソナタNo.4 ショーソン ポエム コレルリ ラ・フォリア プニャーニ ラルゴ・エスプレッシヴォ クライスラー テンポ・ディ・メヌエット (ひとまず 了) References
by ibotarow
| 2017-10-29 07:10
| ヴァイオリン_電気録音
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