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いぼたろうの あれも聴きたい これも聴きたい

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2019年 10月 13日

カルヴェG&Tの回転数

以前、Emma Calvé (ca. 1858-1942)のG&Tのリストを示しましたが、今回、それに、C. Zwargの"Speeds & Keys"[1]から、キー、ピッチ(Hz)、回転数(rpm)のデータを拾って【 】内に記入すると、下記のようになりました。

G&T
July 1902,
London, piano accompaniment by Landon Ronald
(マトリクスのプリフィックスのGとiiは、実際はマトリクス番号の上部に刻まれている。)
[G2058R] 3281 CARMEN: L'amour est un oiseau rebelle {Habanera} (Bizet), 5000 91000 【E, 452, 78.0】
[G2059R] 3282 Magali (traditional), 【B, 452, 78.5】
[2060F] 3283 Enchantement (Massenet), 5001 91001 【C, 452, 77.8】
[2061R] 3284 Serenade de Zanetto (Serenade du passant) (Massenet), 【D, 452, 78.4】
[2062R] 3285 CARMEN: Pres des remparts {Seguedille} (Bizet), 【Cm, 452, 78.1】
[ii2062nB, later 2062b] 3285 CARMEN: Pres des remparts {Seguedille} (Bizet), 5002 91002【Bm, 452, 78.3】
[G2063R] 3286 CAVALLERIA RUSTICANA: Voi lo sapete (Mascagni), 5003 91003 【Em, 452, 77.8】

ピッチは1902年London Reds共通のA=452 Hzで、回転数は77.8~78.5 rpmの範囲に分布しています。
この中で、
[2060F] 3283 Enchantement (Massenet)
について、77.8 rpmで再生したレコードと、比較のため、Marston[2]とTruesound Transfers[3]の2種類の復刻CDのスペクトルを調べてみました。

カルヴェG&Tの回転数_d0090784_15153810.jpg

これを見ると、灰(2060F_T)は、[1]を書いたC. Zwargの復刻ですので、当然ながらピッチは青(2060F_77.8)とよく似ています。
一方、赤(2060F_M)は、青と灰に比べて、かなり低いピッチです。

A4相当のピークは、3つの小さなピークに分かれていますが、真ん中のピークの周波数を見ると、
2060F_77.8: 451.5 Hz
2060F_M: 441.4 Hz
2060F_T: 451.5 Hz
ですので、Marston [2]の回転数は、
441.4/451.5*77.8=76.1 rpm
となります。
マーストンは75 rpmを中心に各盤によって多少の違いがあると、[2]の解説に書いていますので、76.1 rpmは、ピッチがほぼA=440 Hzになるように、調節した結果かもしれません。

に書いたように、C. Zwargは、A=452 Hzのピッチにかなり自信があるようなので、[1]による回転数で再生することにします。
[2060F] 3283 Enchantement (Massenet) 77.8 rpm


References
[1] Chris Zwarg, "Speeds & Keys Vol. I Gramophone Co. (1898-1921)", Truesound Transfers (Berlin, 2018)
[2] Emma Calvé The Complete 1902 G&T, 1920 Pathe and "Mapleson Cylinder" Recordings, Marston 52013 (1999)
[3] The 1902 "London Reds”, Truesound Transfers TT4002 (2017)




by ibotarow | 2019-10-13 08:36 | 女声_ラッパ吹き込み | Comments(0)


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