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いぼたろうの あれも聴きたい これも聴きたい

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2019年 12月 01日

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15420439.jpg

EMI-17Aが使えるようになったので、前から懸案であった、ジョコンダ・デ・ヴィート/エドウィン・フィッシャーのブラームスのヴァイオリンソナタの、ALP盤とAngel盤(UKプレス)を比較再生したCDを作ることにしました。トラック切り替えで音の違いを楽しもうという不純な動機です。

11/12 May 1954, No.3 Studio, Abbey Road, London
Brahms; Violin Sonata No. 1 in G major, Op. 78
 1. Vivace ma non troppo
 2. Adagio - Più andante - Adagio
 3. Allegro molto moderato
ALP 1282 [2XEA 592-1N, 1, R(2), RT]
Angel 35523 [2XEA 592-1N, 1, M(4), XT]

18-20 October 1954, No.3 Studio, Abbey Road, London
Brahms; Violin Sonata No. 3 in D minor, Op. 108
 1. Allegro
 2. Adagio
 3. Un poco presto e con sentimento
 4. Presto agitato
ALP 1282 [2XEA 593-1N, 1, R(2)]
Angel 35523 [2XEA 593-1N, 1, O(5)]

2つの盤は、どちらも1stマスター、1stマザーで、スタンパーはALPが2nd、Angelは1番が4th、3番が5thです。
TAX Codeは、ALPがRT、AngelがXTですので、[1]によると、ALPは1955年10月28日から1957年5月末まで、Angelは1957年6月1日から1958年9月末までの間に製造されたことがわかります。

以前書いたように、聴いた感じはだいぶ異なり、「ALP盤をRIAAで再生した音と、エンジェル盤をNABで再生した音はかなり似ているという結果」から考えて、Angelの方がALPより高域が強いと思われます。

今回、PCに取り込んだ機会に、スペクトルにも違いが現れるかどうか、第1番、第1楽章の冒頭4分間の平均スペクトルを比較してみました。イコライザカーブはどちらもRIAAです。

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15311653.jpg

結果は予想に反して、数kHz以上でALPの方がレベルが高くなり、15 kHzで約6 dBの差が見られました。
15 kHz付近の差が聴感に影響するかどうかはわかりませんが、数kHz帯の2,3 dBの差は効くでしょうね。
でもこれは以前の聴感結果と相反するので、データを取り違えていないか何度も見直しましたが、赤がALP、青がAngelで間違いないと思います。
なお、取り込んだのは同じ日ですので、気温その他の環境条件は同一です。

第1楽章の冒頭1種類だけではデータのバラつきがわかりませんから、他の部分も調べてみました。
第2楽章の冒頭4分間は、

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15323001.jpg

第3楽章の冒頭4分間は、

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15330254.jpg

次に、第1番の半年ほど後に録音された第3番も調べてみました。
第1楽章の冒頭4分間は、

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15332561.jpg

第1番の第1楽章と比較すると、数kHz以上で3番の方が数dB高くなっていますが、これは以前の感想「2面(3番)は、1面(1番)より細身で、歯切れ良く元気な音」と合っています。

第2楽章の冒頭4分間は、

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15334821.jpg

第3楽章の全3分間は、

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15341083.jpg

第4楽章の冒頭4分間は、

デ・ヴィート/フィッシャーのブラームスのソナタ その2_d0090784_15343955.jpg

多少のレベル差はありますが大勢は変わらず、すべて同じ傾向でした。
ただ、楽章が進むにつれて、つまり内周に行くにつれて、高域の差は小さくなるようです。

なお、100 Hz以下は表示しませんでしたが、50 Hzにハムの鋭いピークがあり、10数Hz付近には、アームの共振と思われるブロードなピークがあります。
これらを除去するために、方式の違う何種類かのフィルタリング(ノッチフィルタ、ハイパスフィルタ、ノイズ除去)を試してみました。
パラメータを取りあえずエイやで決めて試行した結果は、デジタル処理のためか、いずれも高域のスペクトルが微妙に変化します。
音を聴いても何となくオリジナルと違うような気がします。

今後、パラメータをいろいろ変えて、高域への影響が最小になるような最適解を見つける必要がありますが、時間がかかりそうです。(未完)

Reference
[1] http://www.78rpm.net.nz/mechcopy/mech7.htm



by ibotarow | 2019-12-01 08:33 | ヴァイオリン_電気録音 | Comments(0)


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