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いぼたろうの あれも聴きたい これも聴きたい

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2020年 08月 30日

マルセル・メイエルのラモー3種

マルセル・メイエルのラモー3種_d0090784_17452900.jpg

前回、イヴ・ナットの「悲愴」3種の波形を比べたところ、DF旧盤だけピッチが低いという現象が見られました。
そこで、以前、聴き比べをしたメイエルのラモー3種について、今回、その波形とスペクトルを比較してみます。

29/30 October 1953
Rameau: L'œuvre pour clavier
1-er Livre (1706) : Prélude – Allemande - 2-e Allemande -Courante - Gigue –Sarabande - Vénitienne - Gavotte - Menuet
Recueil de 1724 (début) : Menuet et rondeau - Allemande - Courante - Gigue en rondeau- 2-e Gigue en rondeau - Musette en rondeau - Le Rappel des oiseaux
Discophiles Français DF 98 [DF 98 1C5 - XPARTX 26508 - M6 165042] (210g)
ALPHA DB 79 [98 1 21, M6 245676] (133g)
EMI 2C151-10493 [10493 MA21, M6 334517 3] (135g)

Recueil de 1724 (suite) : Rigaudons I and II - Tambourin - La Villageoise (rondeau) - Les tendres plaintes (rondeau) - Les Niais de Sologne, avec 1 and 2 doubles - Les Soupirs - La Joyeuse - La Follette (rondeau) - L'Entretien des Muses - Les Tourbillons (rondeau) - Les Cyclopes (rondeau)
Discophiles Français DF 98 [DF 98 2C3 - XPARTX 24162 - M6 160688]
ALPHA DB 79 [98 2 21, M6 245677]
EMI 2C151-10493 [10493 MB21, M6 334518 3]

Recueil de 1724 (fin) : Le Lardon (menuet) - La Boiteuse Nouvelles Suites (début) : Allemande - Courante - Sarabande - Les Trois Mains - Fanfarinette - La Triomphante - Gavotte et doubles - Les Tricotets - L'Indifférente
Discophiles Français DF 99 [DF 99 1C3 - XPARTX 24184 - M6 160796]
ALPHA DB 80 [99 1 21, M6 245678]
EMI 2C151-10494 [10494 MA21, M6 334519 3]

Nouvelles Suites (fin) : Menuets I and II - La Poule - Les Triolets - Les Sauvages - L'Enharmonique - L'Égyptienne - La Dauphine Pièces en Concert : La Livri (rondeau) - L'Agaçante - La Timide (1-e and 2-e rondeaux) - L'Indiscrète (rondeau)
Discophiles Français DF 99 [DF 99 2C6 - XPARTX 25296 - M6 163030]
ALPHA DB 80 [99 2 21, M6 245679]
EMI 2C151-10494 [10494 MB22, M6 334966 3]

プレス時期は、DF: 1950年代、ALPHA: 60年代、EMI: 70年代であろうと思われます。
ピックアップはEMI-75A、イコライザはNABです。
比較するのは、第1面外側の1-er LivreからPréludeとAllemandeです。

まず波形を並べてみると、

マルセル・メイエルのラモー3種_d0090784_08081751.jpg

上から、DF 98, DB 79, 2C151-10493です。
DF 57のイヴ・ナット
[DF 57 1C21, PARTX 19515, M6 148670]
より新しいせいか、DF 98は下の二つと同じピッチのようです。

次に、冒頭4分間のスペクトルですが、3種類いっしょに重ねると見づらいので、
まず、DF 98とDB 79の比較、

マルセル・メイエルのラモー3種_d0090784_17101374.jpg

これはもうシャルランの確信犯的マヌーヴァだと言わざるを得ません。
DF 98は、1 kHz付近を中心にそれより低い帯域ではDB 79より低く、高い帯域では高く、NABとは全く別のイコライザカーブのように見えます。でも、これがあのDF旧盤の音を作っているのでしょうね。
以前の感想は、

DF: 3種の中では一番硬質、ソリッド、ドライで、明晰な音がします。
 でも美しいかというと、それとはちょっと違う感じです。

でしたが、それを裏付けるデータでした。
一方ALPHA盤については、以前の感想、

ALPHA: DFより細く、薄く、繊細な音です。ピアノがチェンバロのように響きます。
   またDFには無いしっとり感もあり、これは美しいと言っても良いでしょう。

のような音の違いがあるとはとても想像できません。でも、その時はそう聴こえたのでしょうね。

次に、DB 79と2C151-10493の比較、

マルセル・メイエルのラモー3種_d0090784_17105398.jpg

これも意外でした。10 kHz付近まではALPHA盤が2,3 dBレベルが低いですが、形はほとんど同じです。しかし、それ以上ではEMI盤が大きく張り出し、ピークも明瞭です。
これが聴感に効くかどうかはわかりませんが、スペクトルの形と、以前の感想、

EMI: DBとよく似ていますが、それより太く、力強いピアノのアタック音が聴けます。
  3種の中では一番HiFiと言えるかもしれません。でも美しさはなくフツーの音です。

はしっくり来ません。もちろん、スペクトルだけで音の特徴をすべて説明できるとは思いませんが、EMI盤の太さ、力強さは、単なるレベル差のなせる業だったのでしょうか?
あるいは、ALPHA盤のジャケットはペラペラで、EMI盤のそれはしっかりしている等々からの妄想だったのでしょうか?

というわけで、DF旧盤のピッチについては、今回は、ALPHA盤、EMI盤との違いは認められませんでした。
これで1:1ですので、まだ何とも言えません。もう少し調べてみます。


by ibotarow | 2020-08-30 08:37 | ピアノ_電気録音 | Comments(0)


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