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2017年 09月 24日

デジタル化その16 ヨーゼフ・ハシッド

デジタル化16回目は、Josef Hassid (1923-1950)の3枚です。

ハシッドの録音は1939年のテスト録音含め、下記の9面です。

HMV
09 Jan. 1939, Abbey Road Studio by Fred Gaisberg, with Ivor Newton (piano)
[2EA 7419-1, EH 29 1230 1] Elgar: La Capricieuse, Op.17

12 June 1940 by Walter Legge, with Gerald Moore (piano)
[0EA 8550-1□, G, 1] B 9074, Tcahikovsky: Mélodies (Souvenir d'un lieu cher), Op.42 No.3 【75.7】
[2EA 8802-1□, G, 2] C 3185, Sarasate: Zapateado, Op.23 No.2 (Danzas Espanolas No.6) 【75.7】
[0EA 8803-1□, G, 1] B 9074, Elgar: La Capricieuse, Op.17 【75.7】

28 June 1940
[2EA 8801-III□, G, 2] C 3185, Sarasate: Prayera. Op.23 No.1 (Danzas Espanolas No.5) 【75.5】

29 Nov. 1940
[2EA 8900-1□, A, 2] C 3208, Kreisler: Caprice Viennois. Op.2 【75.9】
[2EA 9051-1] C 3219, Joseph Achron: Hebrew Melody, Op.33
[2EA 9052-1] C 3219, Dvorak (arr. Kreisler): Humoreske, Op.101 No.7
[2EA 9053-1□, R, 2] C 3208, Massenet: Méditation (from Thaïs, Act 2) 【75.9】

回転数は、1940年の録音だから78 rpmだろうと思ったのですが、Testamentの復刻CD[1]と合わせた結果、意外にも、約76 rpmとなりました。
これまでの回転数の推定方法は、まず復刻CDの音源をiPodに入れイヤホンで聴きながら、SPレコードをプレーヤで再生して、復刻CDと同じ音程になるように、回転数調整レバーを上げ下げしていました。
この方法ですと、以前書いたように、ボクの駄耳では1 rpm以下の差は検知できません。

そこで今回は、もう少し客観的に同定しようと、次のような方法を試してみました。
まず、レコ―ドをクォーツロックのかかる78 rpmで再生、録音します。
この波形と、復刻CDの波形を、Audacity上で比較します。
「スピード変換」によってレコードの波形を伸縮させて、両者が同じ長さになるように合わせます。つまりピッチを合わせるのではなく、演奏時間を合わせようという魂胆です。
両者を同時再生して、同じピッチ、同じテンポであることを確認します。
その時の変換係数を78に掛ければ、復刻CDの再生回転数が出ます。
この方法によって推定した回転数を上のリストの【 】内に記入しました。

録音日によって微妙に違いますが、これはあくまでTestamentの復刻CDの回転数ですので、これが録音時の回転数であるかどうかは定かではありません。
もし、Symposiumの復刻CD[2]をお持ちの方がおられましたら、同じ音程かどうか確かめていただけると幸甚です。

75.9 rpmで再生したC 3208の音源をハシッドのSP盤にアップしました。
マスネのタイスの瞑想曲、
C 3208 [2EA 9053-1□, R, 2] Massenet: Méditation (from Thaïs, Act)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

クライスラーのウィーン奇想曲、
C 3208 [2EA 8900-1□, A, 2] Kreisler: Caprice Viennois. Op.2
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

75.7 rpm(サパデアード)と75.5 rpm(プライエラ)で再生したC 3185の音源をハシッドの2枚目にアップしました。
サラサーテのサパデアード、
C 3185 [2EA 8802-1□, G, 2] Sarasate: Zapateado, Op.23 No.2 (Danzas Espanolas No.6)
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

サラサーテのプライエラ、
C 3185 [2EA 8801-III□, G, 2] Sarasate: Prayera. Op.23 No.1 (Danzas Espanolas No.5)
は、写真の下の曲名をクリックしてください。

75.7 rpmで再生したB 9074の音源を3枚目のハシッドにアップしました。
エルガーの気まぐれ女、
B 9074 [0EA 8803-1□, G, 1] Elgar: La Capricieuse, Op.17 171626
は、写真をクリックすれば音が出るはずです。

チャイコフスキーのメロディ、
B 9074 [0EA 8550-1□, G, 1] Tcahikovsky: Mélodies (Souvenir d'un lieu cher), Op.42 No.3
は、文中の曲名をクリックしてください。

これで一連のデジタル化は予定終了です。
今後、また機会があれば、続きを再開したいと思います。

References
[1] The First Recordings of Ginette Neveu. The Complete recordings of Josef Hassid, TESTAMENT SBT 1010 (1992)
[2] Great Violinists, Vol. 20: Josef Hassid, Philip Newman, SYMPOSIUM 1327 (2004)


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by ibotarow | 2017-09-24 07:09 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 10日

デジタル化その15 アンリ・マルトー

15回目は、Henri Marteau (1874-1934)のカルメン幻想曲です。

Electrola
12 December 1927, Berlin, w. Pancho Wladigueroff (pf)
EH 104, 4-047900 [CW 1425-I△, G, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.1 (Bizet-Sarasate)
EH 104, 4-047901 [CW 1426-II△、R, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.2 (Bizet-Sarasate)

マルトーはカルメン幻想曲を2回録音していますが、これは1回目の録音EH 104です。
ちなみに2回録音した由来はアンリ・マルトーのカルメン幻想曲に書きましたが、2回目の録音EH 413は、

5 November 1928 Berlin, w. Pancho Wladigueroff (pf)
EH 413 [CLK 4702-2] Carmen Fantasia Op.25, pt.1 (Bizet-Sarasate)

June 1930, Berlin, w. Clemens Schmahlstich (pf)
EH 413 [CNR 741-2] Carmen Fantasia Op.25, pt.2 (Bizet-Sarasate)

で、パート1とパート2の録音日は2年近い隔たりがあり、ピアノ伴奏者も異なります。

マルトーの愛器はマギーニ[1]で、マルトーの伝記[2]によると、このマギーニは伝説の名器で、オーストリアのマリア・テレジアからモーツァルトに贈られたものです。
しかしモーツァルトは生活苦のため手放し、その後フランスにわたってマルトーの恩師レオナールのものとなり、彼の死後、16歳のマルトーに譲られたものだそうです。

回転数は、Symposiumの復刻CD[3]と聴き比べた結果、76 rpmとなりました。
念のため、もう一つの復刻CD[4]と比べてみると、78 rpmで音程は合うのですが、不思議なことにテンポが合いません。CDの方が速いのです。
こちらの方が新しいので正確かと思っていましたが、何を根拠にこういう処理をしたのかわかりませんので、これは採用を見合わせます。

76 rpmで再生したカルメン幻想曲の音源をこのページにアップしました。

今回は新しい試みとして、
EH 104 [CW 1425-I△, G, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.1 (Bizet-Sarasate)

EH 104 [CW 1426-II△、R, 1] Carmen Fantasia Op.25, pt.2 (Bizet-Sarasate)
をつないでみました。間隔の長さは適当です。
上の曲名をクリックしてください。


References
[1] Giovanni Paolo Maggini https://en.wikipedia.org/wiki/Giovanni_Paolo_Maggini
[2] 戸張通子,『マルトー 大作曲家たちを虜にした世紀の大ヴァイオリニスト』(ショパン, 2010)
[3] Important Early Sound Recordings - Violinists Vol. 1, SYMPOSIUM 1017 (1994)
[4] HENRI MARTEAU Swedish pupils & colleagues, Caprice, CAP 21620 (2000)



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by ibotarow | 2017-09-10 07:22 | ヴァイオリン_電気録音 | Trackback | Comments(0)