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2018年 04月 08日

イザイCOLUMBIA

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クライスラー、ティボーと来ると、イザイも気になります。
DAHR [1]によると、イザイのヴァイオリン録音は下記のとおり14タイトルあります。

Eugène Ysaÿe COLUMBIA Recordings

12/24/1912 New York, Camille de Creus (piano)
36513 Die Meistersinger: Preislied (Wagner)
36514 Scherzo valse (Chabrier)
36515-1 Abendlied (Schumann)
36516 Lointain passe mazurka (Ysaÿe)

12/27/1912
36519-2 Berceuse (Fauré)
36520-1 Concerto in E minor: Finale (Mendelssohn)
36521 Mazurkas: Obertass / Menetrier (Wieniawski)

2/1/1913
36515-2 Abendlied (Schumann)
36522 Rêve d'enfant (Ysaÿe)

12/30/1912
36523-1 Rondino (Vieutemps)
36524-1 Hungarian dance no. 5 in G (Brahms)
36525-2 Caprice viennois (Kreisler)
36526-1 Albumblätt (Wagner)

3/9/1914
36907-2 Ave Maria (Schubert)

3/19/1914
36908-1 Humoreske (Dvořák)

マトリクスにテイク番号の付いていない盤については、テイクは"unknown"となっています。
このうち、普通に手に入るのは12タイトルで、残りの2タイトル、

36515 Abendlied (Schumann)
36522 Rêve d'enfant (Ysaÿe)

は、mr.hmvさんのページ[2]によると、極めて入手困難のようです。
もちろんボクは見たこともありません。

米コロムビアのラッパ吹込み盤の回転数は、80 rpmだと言われていますが、マーストンがカザルスのラッパ吹込みを復刻した時のNAXOS盤の解説によると、「必ずしも80 rpm一律ではない」とのことです。

また、Tim Brooks [3]によると、
「最初のコロムビアのディスクは、74-76 rpmの範囲で留まってるように見え、後に、例外はあるが、約76-78 rpmのディスクを発売した。」
「コロムビアは、自社のレコードは80 rpmで再生すべきだと主張したが、この速度は明らかに速すぎる。 」そうです。

取りあえず80 rpmで12面を再生して、Sonyの復刻CD[4]と比べてみました。
結果は、

36513 Die Meistersinger: Preislied (Wagner); 77.68 rpm
36514-1 Scherzo valse (Chabrier); 77.6 rpm
36516-4 Lointain passe mazurka (Ysaÿe); 77.52 rpm
36519-2 Berceuse (Fauré); 77.44 rpm
36520-1 Concerto in E minor: Finale (Mendelssohn); 77.36 rpm
36521-1 Mazurkas: Obertass / Menetrier (Wieniawski); 77.44 rpm
36523-1 Rondino (Vieutemps); 77.36 rpm
36524-1 Hungarian dance no. 5 in G (Brahms); 77.36 rpm
36525-2 Caprice viennois (Kreisler); 77.36 rpm
36526-1 Albumblätt (Wagner); 77.36 rpm
36907-2 Ave Maria (Schubert); 79.04 rpm
36908-1 Humoreske (Dvořák); 79.28 rpm

となりました。
1912年と1914年で、2つのグループに分かれる結果となりましたが、Tim Brooksの言う通り、いずれも80 rpm以下となりました。

ただ、マトリクス番号順にPCに取り込みましたが、1912年のグループで、徐々に回転数が下がって、やがて、ほぼ一定の値に落ち着くのが気になります。
プレーヤ(Cosmotechno DJ-3500)の回転数を80 rpmに決めているのはスライド抵抗ですが、この経時変化もあるかもわかりません。

そこで、78 rpmのクオーツロックで再度、取り込みを行うことにしました。
結果は、

36513 Die Meistersinger: Preislied (Wagner); 77.77 rpm
36514-1 Scherzo valse (Chabrier); 77.61 rpm
36516-4 Lointain passe mazurka (Ysaÿe); 77.57 rpm 
36519-2 Berceuse (Fauré); 77.53 rpm
36520-1 Concerto in E minor: Finale (Mendelssohn); 77.48 rpm
36521-1 Mazurkas: Obertass / Menetrier (Wieniawski); 77.45 rpm
36523-1 Rondino (Vieutemps); 77.49 rpm
36524-1 Hungarian dance no. 5 in G (Brahms); 77.45 rpm
36525-2 Caprice viennois (Kreisler); 77.49 rpm
36526-1 Albumblätt (Wagner); 77.45 rpm
36907-2 Ave Maria (Schubert); 79.09 rpm
36908-1 Humoreske (Dvořák); 79.28 rpm

となりました。
ただし、ユーモレスクだけは、人にあげてしまって手元に無いので、上と同じ80 rpm再生時のデータです。
2種類の回転数をFig. 1に示します。

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1912年の録音は、マトリクス順に徐々に回転数が下がって、やがて落ち着く傾向は前回と同じです。
また回転数の値も大差ありませんでした。
これで、バチモンプレーヤの80 rpmの回転数は安定していたことが明らかになりました。

それでは、なぜレコードの回転数が徐々に変化したか、は不明です。
復刻CDは本家本元の復刻なので、ひょっとして当時の資料に基づいているのかもしれませんが。




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# by ibotarow | 2018-04-08 09:30 | ヴァイオリン_ラッパ吹き込み | Trackback | Comments(0)